茶坊主 ［憂国］
ネットニュースを読んでゐて、愕然とした。小泉首相がいまアメリカにブッシュ大統領を訪ねてゐるのは知つてゐたが、なんと二人してエルビス・プレスリーの家に行き、そこで興奮した小泉がサングラスをかけてエルビスの真似をしながら歌つて踊つた、といふではないか。な、なんといふ茶坊主ぶり！
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Junichiro Koizumi is the Prime Minister of Japan.
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Bush, Koizumi Giddy for Graceland.
しかもその様子がテレビカメラに収められ、全米では何度も何度もその映像が流されたといふ。ひ、酷い。恥知らずにも程がある。国辱、といふ言葉が頭に浮かんだ。これで日本人はアメリカ人の子分、といふか猿、といふか奴隷、といふか、とにかくそんなイメージが行き渡つてしまつたな。トホホ。ま、もうとつくにさう思はれてゐたかもしれないけれど。
そもそも小泉はブッシュ＝アメリカの完全な子飼ひの日本首相だつた訳で、「聖域なき構造改革」を掲げて出てきたものの、「聖域（官僚組織）」はしつかり守つた上で、民間にのみ構造改革といふ名の破壊を仕掛け、民間のお金をアメリカの金融界へと流し込んだ。さらに、増税に次ぐ増税で庶民からお金を搾り上げ、それをアメリカへと献上し続けた。といふトンデモナイ野郎だつた訳だけれど、任期終了を目前にして、ブッシュに報告に行き、多分、褒められたんだらうなァ。イヤー、アメリカのために良くやつた！ とか言はれて。それで嬉しくなつて、ほら、私はこんなにアメリカを愛してゐますよー、といふ事が主張したくて、思はずエルビスの真似して歌つて踊つた、と。むむむー、哀しい。哀し過ぎる。が、やはり、ゆ、許せん！
…と、あれ？ 橋龍が死んでるよ！ 橋龍、まだ死ぬやうな歳ぢやないだらうに。惜しい人を亡くしたな。なんと言つても橋龍は、まだ幾分かは真剣にアメリカと闘つて日本の国益を守らうとした人だつたし……は！ も、もしかして橋龍は…（以下略）。
Comments
投稿者 ショーワ : 2006年07月20日 11:45
誤解を恐れず言うならば私は左翼でありながら昭和天皇には畏怖・尊敬の念を抱いておるのですが、この記事には少なからずショックをおぼえました。
昭和天皇が連合国側が勝手にネーミングした「A級戦犯」についてどのように考えていたかはわかりませんが、昭和天皇の中でも何らかの「区別」があったように思われます。
この記事中の発言が本当なら、今の小泉の軽薄と浅知恵からくる靖国参拝と石原都知事による不敬極まりない「ご親拝」要請発言に猛省を促したいです。
http://www.asahi.com/national/update/0720/TKY200607200188.html
投稿者 店主 : 2006年07月21日 01:11
ショーワさん こんにちは！
ああ、たうたう出ましたか、このメモ。むろん、昭和天皇がA級戦犯合祀に強い不快感を持つて居た事は、昭和天皇ファン（？）の間では有名でした。ただ、その理由に関しては、様々な憶測がなされて居た様ですが。
常識的に考へて、なぜ昭和天皇がA級戦犯合祀に反対されて居たかといふと、それは昭和天皇がA級戦犯とされた人々を、ことのほか憐れまれたからでせう。明石散人が言ふ様に、昭和天皇は、A級戦犯とされた人たちを、それぞれ主神として祭り上げるべきだ、と考へてをられたと思はれます。東条英機神社、とか。それを勝手に（？）合祀されてしまつたので、昭和天皇はお怒りになつたのだと思はれます。
そもそも靖国神社の「合祀」といふ考へ方・あり方が厄介なんですよね。そんなの、神道の伝統から言つても特殊でせう？その事について昭和天皇がどう考へてをられたのか、私は知りたく思ひます。
投稿者 ショーワ : 2006年07月21日 08:46
店主様早速レスありがとうございます。
> ことのほか憐れまれたからでせう。明石散人が言ふ様
> に、昭和天皇は、A級戦犯とされた人たちを、それぞ
> れ主神として祭り上げるべきだ、と考へてをられたと
> 思はれます。東条英機神社、とか。
これは下の記事に引用されているものも含め、昭和天皇の独白録から読み取ってもそうは解釈され得ないと思うのですが。天皇の御心と側近の心が常に一致しているものとは思われないし、史実を探っても乖離していることが多いように思われます。特に日米開戦については昭和天皇は最後の最後まで強く反対されていました。
明石散人の旧来の説通りにやってしまうと、天皇とA級戦犯とされている人たちのレベルが同じということになってしまう気がします。先の大戦に対する陛下のお考えと、A級戦犯とされた人たちの一種先を見誤った、合理的な判断に欠けた戦争の展開とは一線を画すべきではないでしょうか。でなければ不敬な気がします。
常に臣民の平和を願って来られた「超越者」である代々の天皇が、戦死していない者、また、刑死でもない者を共に祀ることに強い抵抗感があったのは当然のように思われます。先年、バンザイ＝クリフに拝礼した現行天皇の思いも併せ、天皇の御心は側近よりもむしろ私達庶民と共にあった、と考えるのは間違いでしょうか。
先の大戦における陛下のお立場やお考えを、浅知恵の右翼が自身の思想に添うように便利に解釈する風潮が私は嫌いなのです。捏造の上利用して小泉などが「勘違い参拝」しているのを見るのは吐き気がします。
「尊皇」というものを本当の意味で考える上でも、これを機会にもう一度新たな考察・解釈が為されても良い気がしました。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060720ig90.htm
http://www.asahi.com/national/update/0721/TKY200607200618.html
投稿者 店主 : 2006年07月21日 18:53
ショーワさん こんにちは。
うーん、さうですか。しかし、やはり私は明石散人の説は（例によつて極端な所はありますが）概ね正しいと考へて居ます。たとへ明石散人の説を採つたとしても、それは陛下とA級戦犯とされた人たちのレベルが同じ、といふ事にはならない、と思ふのです。ショーワさんは「A級戦犯とされた人たちの一種先を見誤った、合理的な判断に欠けた戦争の展開」と書かれて居ますが、A級戦犯とされた人たちにも色々あります。広田弘毅や賀屋興宣の様に、徹底して戦争に反対し軍人と闘ひ続けた人たちも、たまたま開戦時に重要な位置に居た、といふ理由でA級戦犯とされて居ます。やはりそれはをかしい、と陛下も考へてをられたのではないでせうか。
むろん中には当然責任を問はれるべき人たちも混じつて居るのですが、さういつた事も含めて、やはり我々日本人全ての「責任」を負ふ形で死んでいつたA級戦犯とされた人たちを、特別に憐れまれることは、陛下の「平和主義」とも矛盾しないと思はれます。いくら自分が戦争に反対して居たからと言つて、あれは軍部が勝手に起こした事だから自分は関係ない、などと陛下は考へてをられなかつたと思ひます。やはり「責任」を（それは左翼の人たちが言ふ様な“戦争責任”とは違ひますが）感じてをられたと思ふのです。だから、「A級戦犯とされた人たちを祀ること」自体に不快感を持たれた、などといふ事はない、と私は考へます。やはり「A級戦犯とされた人たちを含む１４人を靖国に合祀」といふ事に不快感を持たれたのだと思ひます。
私も ショーワさんと同じく、陛下の考へを都合良く解釈する輩は（右翼だらうが左翼だらうが）嫌いです。今回の報道には、この様な誘導が感じられます。だから我々はマスコミに騙されない様、冷静になる必要があると思ひます。
ショーワさんの冷静な書き込みは大変参考になりました。コメントありがたうございました。
投稿者 ショーワ : 2006年07月21日 19:12
> いくら自分が戦争に反対して居たからと言つて、あれ
> は軍部が勝手に起こした事だから自分は関係ない、な
> どと陛下は考へてをられなかつたと思ひます。やはり
> 「責任」を（それは左翼の人たちが言ふ様な“戦争責
> 任”とは違ひますが）感じてをられたと思ふのです。
店主様、再びご丁寧なお返事ありがとうございます。
なるほど、確かにその通りですね。
みすみす中途半端左翼の唱える「昭和天皇は"イノセンス"」論にはまってしまっていました。
こちらこそ大変勉強になりました。
どうもありがとうございました。
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