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2015年12月03日(Thu)

ハーモニー/結婚式&誕生日/ES etc

11月18日〜11月30日

ハーモニー

伊藤計劃の作品をアニメ化しよう!といふ「Project Itoh」の第2弾、「ハーモニー」をTOHOシネマ二条で観ました。
私は第1弾の「屍者の帝国」は正直言ってイマイチだったのですが・・・うん、これはいい。「ハーモニー」は伊藤計劃のアニメ化として十分に及第点・・・とかいふとなんか偉さうですが(オホン!)、作品として自立してゐるし、とても楽しんで観る事ができました。

なにより絵がいい。原作から(私が)イメージするのとは大きく隔たった世界像がそこには展開。まるでメビウスみたい・・・と思ったのは私がアニメの世界に疎いからかもしれませんが、その静謐で淡々とした作品の雰囲気と相俟って、所謂日本のアニメとはちょっと感触の違ふ、まるで外国のアニメを思はせる所があるなぁ、と感じたのは事実です。それが、いい。
ストーリーは原作とほぼ同じですが、主題の力点が変へられてゐるので、全体の意味付けは結構違ふものとなってゐます。簡単に言へば、原作ではスパイスの様にあった「ユリ的」な要素を前面に押し出してゐる。実はこれは「屍者の帝国」も同様だったのですが(あちらはBL的)、「屍者の帝国」の方は、それがあまり上手くいってゐるとは思へなかった。が、この「ハーモニー」では成功してゐます。
原作の「ハーモニー」といふ作品は、数々のSF大賞を穫り(海外でも)、人気も評価もとても高い作品なのですが、その構成上の難を指摘する声もあがってゐる様です。私も先日ネット上でそれを読んで、「なるほど。言はれてみれば、そらさうだ」と思ったのですが、あまりそれが大した事とは思へませんでした。まぁ、それは私がSF読者ではないからかもしれませんが、そんなの(自分の脳内で)設定変へればいいんぢゃないの、とか思ってしまったのです。でも、もしかしたら、SF読者的にはそんないい加減な読みは許されない事なのかもしれません。さういった事も考へると・・・このアニメ版はそこら辺をうまく回避できてゐる、と思へるのです。ユリ的な主題を前面に出すことで、なんとな〜く、問題点を回避できてゐる。そんなこんなで、やはりなかなかに優れたアニメ化ではないか、と思った次第です。

次の「虐殺器官」も楽しみだなぁ。

結婚式&誕生日

ハッシー&YO!ちゃん来店。たうたう二人とも結婚したさうである。おめでたうございます。二人とも、オパールに来始めてから15年以上は経ってゐる。その時にはすでにつき合ってゐたんだから、えらく長かったねー。なんにせよ、良かったよ。岡崎神社で挙式。その後、食事などしてから、夜にオパールに寄ってくれた。事前に注文されてゐたユキエさん特製のウエディングケーキを前に、みなで二人を祝ふ。おめでたうー!末永く幸せに。・・・ところでハッシー。えらく声がガラガラだけど、風邪か?
「いや、風邪やと思って必死に治さうとしてたんですけど、どうもアレルギーらしくて。でも、そんなこと分からないから、なんとか結婚式までに治さうと必死で頑張ってたら、すっかりYO!ちゃんの誕生日を忘れてゐて・・・そんなの初めてだったから、自分でもショックでした」
うーん、よっぽど結婚式が大切だったんだなぁ。でも、付き合ってからずうっと誕生日を祝ひ続けてきたのも大したもんだと思ふけど・・・まぁ、結婚してないから、さういふのが大切だったのかな。我々は結婚して以来、お互ひの誕生日を祝ったことって、ほとんどないんぢゃないかなぁ・・・。

テラリー来店。「トモコさん、50歳の誕生日おめでたうございます!」と言って、クリュッグのロゼをくれた。「あら、テラリー、ありがたう。でも、わたし、50歳の誕生日は来年よ」「え、ええー!!!・・・す、すいませんでした・・・」「ほほほ、そんなのちっとも構はないわよ。来年もまた、50歳の誕生日を祝ってくれれば。今回のがプレだから、来年はもっと凄いプレゼントが期待できるわね!」「はぁ・・・」
ははは、テラリー、ついでだから、さ来年も50歳の誕生日を祝ったらいいんぢゃないか。

ES

「Free!」の第2期、「Free! Eternal Summer」全13話+1(おまけ)を観了しました。おもしろかった!凄く、面白かった。ただ、作品としては第1期に劣る。また、ラストの落しどころは、個人的に残念であった・・・。が、すでに確立した魅力的なキャラたちが、それをベースに自在に活躍する様は、とても楽しくて、観てゐる間ずうっと幸せな気分でした。これで、12月5日公開の「Free!」の劇場版「ハイ★スピード!」への準備は万端だ!

・・・と、ここで終はらせてもいいんだけど、やはり残念だった点に触れたいので、ちょっと書き足します。でも、これはネタバレ含むので、観てない人は以下の文章は飛ばして下さい。

「Free!」の素晴らしさ、それは主人公ハルの存在にある、と私は思ってゐます。ハルは「オレはフリーしか泳がない」といふセリフに象徴される様に、フリーに泳ぐ、といふ事に拘ってゐる存在です。この「フリー」とは、むろん自由形の事でもあるんだけど、タイムや勝敗に拘らず“自由”に泳ぐ、といふ事も表してゐます。なんだ、そんなの簡単やーん、勝手にプールや海に行って泳いでたらいいやん。そんなん、みんなしてるで、と思ふ人も居るでせう。しかし、ハルの場合はさう簡単ではない。それは、ハルが類稀な水泳の才能を持ってゐるからです。つまり、ハルの泳ぎは美しく、速い。その姿に魅せられて、色々な人が寄ってきます。ライバル視する人間も登場する。一緒に泳ぎたい、しかも競泳で!といふ仲間も登場する。そんな中、どうやってハルは自らの“フリー”を護れるのか、といふのが、この作品のテーマ(のひとつ)だと思ふのです。
第1期は、そこに見事なオチを持ってきてゐました。仲間との絆を大事にしながら、勝負にも勝ち、しかも“フリー”を護ってゐる、と。私は「おお!」と感動しました。

さて、そこで第2期です。今やハルは高校3年生。“フリー”を守る闘ひは、さらに厳しくなります。なぜなら、進路の問題が出て来るからです。当然のことながら、ハルのもとには大学からのスカウトの声が次々と掛ります。でも、それに乗って、水泳のプロを目指していいのか。自分はタイムにも勝ち負けにも興味がない。さういふのが価値とされる世界は自分には凄く違和感がある。オレの“フリー”が、泳ぐ楽しさが失はれるんぢゃないか・・・と、悩み、なんとハルは、大事な試合を途中で棄権してしまふのです!おお、長距離ランナーの孤独!
それに対して、ハルのライバルであり親友でもあるリンは「なにやってんだよ!お前、いいもの持ってるんだから、そろそろ本気だせよ!夢を目指せよ!」みたいな事を言って詰め寄る。それに対してハルは「それはお前の夢だろ!オレには夢なんか、ない!」と怒鳴り返します。
さう、ハルには夢なんかない。それこそが、ハルの“フリー”を、ハルの美しさを保証してゐた事実なのです。
世間的には、夢を持ち、それに向かって頑張るのが理想の生き方、みたいな雰囲気がありますが、私はちっともそんな風には思はないんですね。夢なんかなくていいやん。好きなことがあれば、それでいいやん。と、私は思ふ。
別に夢がある人はそれでいいですよ。その夢に向かって、勝手に頑張ればいい。でも、それこそが理想の生き方、みたいに、他の人に押し付けるのはよくない。それに、夢といっても色々でねぇ。私は、世界を目指す!とか一番になる!なんて夢は下らないと思ふし、興味が持てない。また、昨今の様にキナ臭い世の中になると、「お国のために立派に闘って身を捧げる」のが夢!なんて輩が出て来るんぢゃないかと思ってしまって・・・。
さう思ってゐたので、私はハルの動向に注目してゐたのですが・・・結局、最後はハルは世界を目指すことになってしまった。夢をみつけ、それに向かって邁進することになってしまったのです。
これは、まぁ、お話としては妥当な落しどころだと思はれます。が、個人的には残念。私見では、ハルは夢に掴まれたがために“フリー”を失ひ、堕落した。それまであった天使的な美しさはなくなり、普通の“水泳の得意な人”になってしまった。さう思ひます。

いや、私が「Free!」に期待を持ってゐたのは、京アニ作品だから、といふのもあるのです。だって、京アニには「けいおん!」がありますから。
「けいおん!」の素晴らしさ。それは主人公である唯ちゃんたちが、夢を持ってないことです。彼女たちに夢はない。バンドでプロデビューとか世界を目指すとか、そんなの全然なく、ただみんなと演奏するのが楽しいからやってる、といふ姿勢。だから、彼女たちは必死こいて練習するよりも、みんなでお茶飲んで喋る方を(も)大切にするのです。むろん、夢に振り回されることも、夢がない事に振り回されることも、ない。
夢なんかなくても、人は楽しく、美しく、生きていくことができる。それをさりげなく描き切った「けいおん!」は、やはり名作である、と思ふのです。
故に、「Free!」は、それを男子バージョンで描くのか!と期待が高まったのですが・・・やっぱ男でそれをやるのは難しいのかなぁ。

しかし、さういった個人的な残念さを考慮にいれても、やはり「Free!」は素晴らしい作品だと思ひます。映画の公開が待ち遠しいぞ!

Comments

投稿者 @わ : 2015年12月09日 23:07

ハッシー&YO!ちゃんおめでとうございます!
トモコさん誕生日おめでとうございます!

投稿者 トモコ : 2015年12月11日 18:41

@わさん。
ありがとうございます!来年50歳になります!

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