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2012年03月13日(Tue)

水と火 旅行

先日、松尾大社の磐座に参拝してきました。
この磐座は、昔は一般人は参拝する事ができなかった様ですが、近年なぜか開放されまして、許可さへ貰へれば参拝できる。との事で、2年程前にトモコと勇んで行ったのですが、その日は朝に激しく雨が降ったとの事で、許可されませんでした。山道がぬかるんで危ないからださうです。
そんな訳で、今回は予め電話をかけて確認を行ったうへ、準備万端で臨みました。

松尾大社の御祭神はオオヤマグイノカミサマとナカツシマヒメノミコトです。で、オオヤマグイノカミサマはなんと日吉大社・東本宮の御祭神でもあるんですねー。前にも書きましたが、私とトモコは日吉大社・東本宮で結婚式をあげました。故にオオヤマグイノカミサマは大事にせねばならん、松尾さんの磐座には是非とも行かねばー!と前々から二人で言ってゐたのです。オオヤマグイノカミサマ。ちなみに、私はオオヤマグイノカミサマ→オオアリクイサマ→佐藤亜紀、といふ風に連想が働くのですが、だからと言って、私が佐藤亜紀の作品を愛読してゐるのは、オオヤマグイノカミサマとは何の関係もありません。多分。

閑話休題。磐座への道は、思ったより大変でした。少しは階段の様なものが作ってあるのですが、ない所も多いし、結構急な坂道なのです。これは、運動不足の身には厳しい。ヒーヒー言ひながら、登っていきました。
それでも、我々以外に誰もゐない山中は気持ちがいいですし、木々の間から差す木漏れ日、絶えず聞こえる水音や木々の葉ズレ、清涼な空気、などは神気に満ちてゐて、あまり疲れを感じさせません。辿り着いた磐座も、しっとりと濡れ、ポタポタと水が滴ってゐて、参拝をした我々は存在までもヒタヒタと水に浸されていく感じがしました。

さて、無事下山した所で、トモコが「今から修二会に行きませう」と言ひだしました。え?それって奈良やん。今から行って間に合ふの?と私が問へば、トモコはケータイでパパパーと電車の時間を調べ、今からでも間に合ふ!といふ事になって、我々はバスで京都駅に行き、そこから近鉄で奈良へと向かひました。
修二会。俗にいふ「お水取り」ですが、実際にお水取りの行をおこなふのは一日だけ。でも、みんなが「お水取り」ときいて頭に思ひ浮かべる、あの二月堂の欄干の上を火をつけた松明が走るのは、二週間ほど毎日やってゐます。19時から。我々は18時半に着いたのですが、すでに二月堂の下は人でぎっしり。平日だからまだまし、とはいふものの、もの凄い人数です。火の粉が降り掛かるかもしれないから燃えてもいい服装で、と言はれてゐたのですが、とてもそんなそばまでは行けさうにありません。
で、松明を待つ間、終始「カメラのフラッシュをたかないで下さい」「仏教行事なのですから歓声をあげたり、拍手をしたりせず、心静かに手を合はせてゐて下さい」などの注意がアナウンスされてゐます。うーん、ケータイは世の中を変へてしまったよなぁ、とか、今日はまだ寒くなくて良かったなぁ、などと、邪念で頭の中をいっぱいにして待ってゐると、遂に一本目の松明が到着。ヌッと欄干から突き出された松明の先で火が激しく燃え、クルリと回される事によって火の粉があたり一面に飛び散り、夜空に光の残像を描きます。それを引きずりながら、火の玉がダダダーと欄干上を走る!それと同時に大きく歓声があがり、無数のフラッシュがたかれ、「フラッシュをたかないで下さい!」といふ怒号が飛び交ひ・・・・・・。

水に浸され、火に清められ、すっかり疲れて家路につきました。

Comments

投稿者 可能涼介 : 2012年03月15日 19:02

上の話に関係ないようですが、副島隆彦の弟子の崎谷博征の『医療ビジネスの闇』(学研 パブリッシング)は、いい本でした。
読んでみてください。

投稿者 元店主 : 2012年03月16日 03:50

押忍!読んでみます。

あと、試験合格おめでとさん。長かった・・・かな?

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