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2011年05月19日(Thu)

ノスタルジア 文化

先日、友人とミラノを歩いていると、向こうから日本人らしき女性が歩いてきました。年の頃は60台でしょうか。 「こんにちわー」 と挨拶すると、はっと立ち止まり、「え? こんにちは! まあ、日本の方ですか?」 と、すごく嬉しそうに返事して下さいました。

外国で出会う日本人の中には、ろくすっぽ挨拶ができない人もいるというのに、こりゃどうしたことでしょう。彼女ときたら、もう、今日という日にあなたに会えて嬉しい。そんな溢れんばかりの喜びを放出しておられました。

「日本のどちらから?」 と訊かれたので友人は「東京です」、私は「京都です」

「いやほんま? 私は神戸なのよ。京都にはよく行ったわぁ」 と、いきなり関西弁。方言というものは美しいものですねえ。

「イタリアにはお長いんですか?」 「もう長いわよ。主人がイタリア人だし。でも息子は大阪で働いてるのよ」

へえー。じゃあ長そうですねえ。

「でもね、私、日本に帰りたいの!」 と無茶苦茶切羽詰まった様子。

「ものすごくノスタルジーを感じちゃって。この歳になるとね、あなたたちは分からないだろうけど日本が恋しくなるのよ! 空を飛んでる飛行機を見ると、ああ、日本~って思っちゃうのよ。」

それはかなり強い望郷の念ですねえ…。

「あのね、日本の歌舞伎とか、そういうものが懐かしくて懐かしくて…。でも主人は日本には絶対行かないって言うし…。それで結局弁護士を頼んで後腐れのないように…」

詳しくは伺いませんでしたが、弁護士を頼むということは、離婚して日本に住みに行くというようなことのようです。私はまだまだ若いので(って自分で言っちゃいますよ)、日本が死ぬほど恋しくはないのですが、歳を取ると彼女のような気持ちになるのでしょうか。

インターネットもあって何が日本で起きているかリアルタイムでわかるし、航空券も安いのがあるし、日本へ帰りたい、何が何でも帰りたい! と強く願うことは少ないのではないかと思っていたのですが、もう少し時が経つと、そう思う日が私にも来るのかもしれません。

でも、opalには行きたいですね。「ほんでね、ほんでね、店主。聞いて下さいよ!」 ってやれるとところに行きたいなぁ! これの気持ちが抑えきれなくなったとき、私はイタリアを引き揚げることにします。それまでは生ハムとワインとチーズを食べて自転車に乗ります!

 

Comments

投稿者 元店主 : 2011年05月20日 02:09

>でも、opalには行きたいですね。

・・・ほんまかいな!
いや、ほんまであらう、と信じませう。でもpowerくんの場合、離婚してひとりイタリアを引きあげる、といふ事はないでせうから、この場合、KKちゃんの意向がポイントになりますね。果たして、どうなる事やら・・・。

題名から、サン・ガルガーノ寺院に行ってきた話かと思ってしまったよ。

投稿者 power : 2011年05月20日 15:01

あ。いきなり解決策が思い浮かびました。opalのミラノ支店が出来ればいいのです! これで私もノスタルジアとは無縁! ひゃっほー!
KKちゃんは一貫して「私はどこに住んでもいい」という柔軟さを示しております。

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