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2012年05月19日(Sat)

ワイナリーに行く 料理

トスカーナに車で行ってきました。トスカーナは誰もが知っているであろうFirenzeやPisaを含む州です。皆様がどのようなイメージをお持ちかわからないですが、wikipediaのトスカーナの説明にあるように、かなりの広さがあります。

トスカーナで何をしてきたかと言いますと、食べて、飲んで、食べて、飲んできました。あー忙しかった。

去年も行ったんですが、今年は友人のすすめでSan Quirico d’Orciaという大変小さな街を訪れました。街の雰囲気も素晴らしかったですが、なによりもそこに着くまでの風景が筆舌に尽くしがたい美しさでした。一応この景色はユネスコの世界遺産に登録されています。

San Quirico d’Orciaのレストランでイノシシ肉(チンギアーレと言います)のパスタを食べたんですが、勧められてそれと合わせたワインがとてもおいしく、給仕の人にどこにワイナリーがあるかを尋ねました。

当然ながらこのあたりはワインの産地であり、しかも通常のワイナリーはふらっと立ち寄ったら好きなだけ味見させてくれますので、どこで売っているかじゃなくって、どこにワイナリーがあるかと尋ねるのが適切です。

「ここのワイナリーのオーナーは僕の友達だけど、住所がないんだ。案内してあげるから私の車の後ろについておいで」 と、まさにちょいワル親父(ってもう死語?)みたいなおじさんが親切に途中まで道案内してくれました。「ここから先は舗装されていないんだけど、まっすぐ2kmいったら右側に見えてくるよ」

ガタガタゴトゴト。5分くらい走ったその先に、現れましたワイナリー。「こんにちはー」 「ああ、君たちか! 電話をもらったから待ってたよ。さあ、うちのワインを飲んでいってくれ」

ニコニコしていかにも人のよさそうなおじさんと、その娘(22歳なんだけれども、3歳の赤ちゃんがいるそうな)が庭に作られた手製のテーブルに私たちを座らせて、惜しみなくワインを飲ませてくれました。一本ずつ丁寧に、どのようなワインなのかを説明しつつ。合計8種類くらい、異なるワインを飲みました。もちろん生ハムとかパンも添えられて、出てきます。

このような試飲のことを degustazione デグスタツィオーネ というのですが、恐ろしいことに全て無料です。一本10ユーロとか20ユーロとかするワインをポンポン開けて、飲ませてもらって、トスカーナの丘陵を堪能して、無料。なにかがおかしいように思えるのは気のせいでしょうか。

娘さんのコメント。ここはパラダイスのようなところだし、ワイン作りは本当に面白いし、この場所を絶対離れたくない。とっても小さなワイナリーなので大きなワイン展示会にはお金が掛かりすぎて出展できないけれど、好きな人にワインを飲んで欲しい。

おじさんのコメント。私が目指すのは、とにかく自然なワイン。イタリアは金儲けのためにワインをつくるところが多くなってしまった。フランス人のようにパッションを持ってワインを作り続けたい。うちはものすごく小さいから(1種類につき数千本/年しか生産しない)、スーパーマーケットにもおろしてすらいない。

2,3時間は楽しんだでしょうか。ケースでワインを買いながら最後に尋ねてみました。「いままで日本人が来たことはありますか?」 「いいや、君たちが初めての日本人だよ!」

作り手のところまで出かけていって説明をききながらワインを飲ませてもらい、それを購入する。このようにして手に入れたワインこそが、一番よいワインの楽しみ方のような気がします。日本にはこんなにワイナリーは無いでしょうけれど、日本酒がありますね! 今度日本に帰ったら酒蔵の見学に行ってみようっとー。

Comments

投稿者 とも : 2012年05月20日 07:14

ネットをフラフラしていたら、ここにたどり着きました。

多分、私はpowerさんを知っていると思います。

遠い昔の話ですがね。

それにしても、イタリアで生活されてるとは、本当に羨ましい限りです。

3年前に新婚旅行でイタリアに行き、美味しい料理や陽気な人達に感動…。

ワインが、美味しすぎる!

イタリアは、本当に素敵な所ですね。

これからも、イタリアを満喫して下さい。

投稿者 power : 2012年05月20日 15:10

とも さん

こんにちは! 住んでいるとイタリアは素敵なところもあるし、そうでないところもちょっとあります。もっとも世界中、どこでもそうなんでしょうけれど。

食べ物がおいしいのもいいことなんですが、それよりもやっぱりイタリア人の人柄が陽気なのが一番いいですね。基本的にイタリア人は機嫌がいいです。私もこれから、さらに陽気になれるように精進致します!

投稿者 yaezo : 2012年05月20日 21:57

わんばんこ!
フと思った疑問を書きます。
イタリア人は、日本と違って仕事が辛くてとか人間関係で悩んで・・・という理由で鬱になる割合はやはり低いのでしょうか?

わたしは明日からまた通勤で満員電車に乗ることを考えると(世界で一番混雑してるんじゃないかと思う新宿にて乗り換え)、どよーんとしてしまいます。

そんな通勤でも、何か気が楽になる方法があったら教えてください。

投稿者 power : 2012年05月21日 03:23

yaezoさん

こんばんわ!
正確な統計は知らないのですが、イタリア人でも鬱に苦しむ人はいます。しかし、知らない人とでも比較的簡単に会話が始まってしまうような社会に生きている限り、気分が塞いでしまって落ち込む可能性はあまり高くなさそうです。

満員電車で落ち込まない方法ですが、引っ越すのが一番いいのではないでしょうか。口で言うのは簡単ですが、現実には
難しいか。。。何か気が楽になる方法。うーん、思い切ってものすごく早く出勤して、満員電車に乗らなくするっていうのはどうでしょう。

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