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2015年07月13日(Mon)

アスタルテ/ウルトロン/ジョー etc

6月30日〜7月12日

アスタルテ書房

先日、ワリちゃんが来店して、アスタルテ書房の佐々木さんが亡くなられたよー、と教へてくれたのでビックリしました。まだ61歳だったとの事で、早過ぎる・・・と思はざるを得ない。白血病だったさうです。

さて、アスタルテ書房は、幻想文学ファンの間では全国的に有名な京都の古書店で、私も若い頃に何回か訪れた事があります。が、京都に来てからは行ってないので、優に20年以上は行ってない事になる。うむ、アスタルテの存在なんて完全に忘れてゐた、そもそも「幻想文学」って言葉、まだあるの?・・・といふぐらゐ、その手の世界から離れてしまったので。
アスタルテ書房は、店主の佐々木さんの美意識が横溢した、まるで書斎の様な本屋でして、古いビルの一室にあり、靴を脱いであがる。様々な稀覯本だけでなく、絵画やオブジェや人形などが飾ってあり、私が垂涎だったのは稲垣足穂の掛け軸。しかし、まぁ、私はそもそも稀覯本とか買ふタイプではないので、ここでは買ふものがあんまなかったんですよね。いや、フツーに安い本とかも売ってたのですが・・・確か堀切直人の「石の花」か「水晶幻想」、どちらかが安くで売ってゐて、これを買おう!と思ったのだけれど、その時は佐々木さんが来客の方と熱心に話し込んでゐたので、なんかこんな安い本の事で話に割って入るのも気が引けて・・・結局そのまま買はずに帰ってしまったのを覚えてゐます。ちなみに、堀切直人のこの二著は、縁がないようで今に至るまで手に入れてゐません。やはりあの時に買っておくべきだったか・・・。
入り口の所に芳名帳があって、ある時はそこの最新の欄に「澁澤龍子」とあって、ええー!もしかしたらさっきまで龍子さんがここにー!と動揺した事もあります。まぁ、そんな感じの思ひ出ですねー。
ワリちゃんによると、これを機にアスタルテ書房は閉店。故に、閉店セールを行ってゐるとの事で、ワリちゃんも行って画集を買ってきたさうです。全品半額!みたいな大セールだよ、と言はれ、私も一瞬「それは!」と思ったのですが、やはりかういふのはコアなファンの方々のためにあるのだ、と思ひ、行くのを思ひとどまりました。でも・・・・・・あの時の堀切直人の本がまだあるのなら、買ひたかったかな。なんて。

ウルトロン

MOVIXにて「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」を観ました。
この映画、予告編を観て「うわー、面白くなささうー、大丈夫か、次のアベンジャーズ?」と危惧してゐたのですが、普通に面白くてホッとしました。
はっきり言って、アベンジャーズシリーズもここまでくると、これが作品としていいのか悪いのか、なんて事はわりとどーでも良くなってくる。例へば、先日観た「MAD MAX」なんかに較べると、(作品の流れにおける)アクションはどうにもモタモタしてる様に思へるのですが、別にそれが悪いとも感じない。それぞれのヒーロー&ヒロインが存分に活躍してくれれば、それで十分楽しいし、満足できる。それにしても考へてしまふのですが・・・日本におけるマンガやアニメの実写化って未だ成功したものがない、と言はれてゐて、さもありなんとは思ふのだけれど、なんでアメコミの実写化はここまで成功してるんでせうね。まぁ、もしかしたらアメコミファンからは色々と文句はあるのかもしれませんが、それでも、やはり概ね実写化には成功してゐる様に思へるのです。なんつーか、どう観たって実写映画でありながら、立派にマンガなのです!なんでなのかなぁ、やっぱCG の使ひ方が上手なのか。例へば・・・ソーがハンマー振り上げてドカーン!と叩き付けるシーンとか、スロー&ストップモーションで、ソーのマンガ的決めポーズをしっかり見せておいて、ドカーン!でもの凄い閃光が画面に炸裂する・・・と、なんていふかマンガ的快感にみちた絵になってゐるのです。うーむ、おもろい。
しかし・・・今回の敵・ウルトロンって、一体何だったんだらうか。観終はってもいまひとつよく分からないんだけど・・・まぁ、そんな事どうでもいいか。あと、このシリーズって、石(インフィニティストーン)を探す話だったんですね。今回まで気がつかなかったわ・・・。

イモータンジョー

トモコが「MAD MAX 怒りのデスロード」を観てきました。どうだった?と尋ねると・・・
「とても興味深かった。象徴性に満ちてゐて・・・神秘主義的な映画だと思ったわ。ところで、ジョージ・ミラーってタロットとか勉強してるの?」
ええ?い、いやー、そんなの知らないけれど・・・なんで?タロットとか出て来た?
「イモータンジョーよ」
え?
「イモータンジョーの前掛け、あれに数字が書いてあったでせう。あれを足すといくつになった?」
覚えてないよ!ってか、そもそもジョーが前掛けしてたかどうかも覚えてない。・・・あ、待って、パンフレット買ったし。見てみるわ・・・ああ、あった、あった。確かに前掛けしてる。えーと、三列になってるね。上から、「929」「240」「49」・・・だからそれぞれを足すと「20」「6」「13」か・・・。
「さうよ!これはタロット曼荼羅では死と復活の列。救世主と解釈する事もできる。つまり、イモータンジョーは、この数字を身につける事によって自らのカリスマ性を強め、人々の上に救世主として君臨してゐた、といふ訳」
なるほどー、ぢゃあフェリオサは・・・
「彼女はもちろん・・・」
・・・・・・と、まぁ、色々と興味深い話が聞けたんだけど、長くなるからこれぐらゐで。
にしても、私はついつい形式の面から映画を観てしまふんだけど、トモコは象徴の面から観る。マツヤマさんは政治的な深読みをしがちだし、ヤマネくんは他の作品との関係で観がち。そしてウノピはつい男性の肉体美に注目しがち・・・と、みんなそれぞれ見方が違って興味深い。で、いい映画だとみんな饒舌になるから、さらに面白い。
やー、「MAD MAX」でご飯三杯・・・とかこんな感じかー。

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