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2006年12月07日(Thu)

BNH@ブルーノート 音楽

 本日は大阪ブルーノートにてBNHのライブを堪能してきました。BNHとは、もちろん今から15年程前の“アシッドジャズ”ムーブメントを担つた“ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ”の事です。なんだか個人的には懐かしい名前になつてゐたBNHですが、地道に活動を続けてゐた様で、今年にはなんと! ンディア・ダヴェンポート(エンディアと表記する例も多いですが、私は敢て“ンディア”とします。だつて“ン”から始まる名前なんて面白いでせう?)が全面復帰してニューアルバム『Get Used To It』をドロップ。やはりBNHのヴォーカルはンディアだろ! と考へる私の様な古いファンとしては何となく興奮してニューアルバムを購入、これがまたなかなかに良かつたもんだから、勇んでライブのチケットもとつてしまつた、といふ次第です。

Get Used to It
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 さて私とトモコはセカンドステージ(21時半開演)を観たのですが、さすがに客席は埋つてゐました。しかも年齢層は高め。が、かと言つて、BNHが懐メロ的だつた、といふ訳ではないですよ。バリバリに現役感溢れてゐました。私は今日のステージに臨むにあたつて、改めて昔のBNHのCDを聴き直してみたのですが、チットも古くなつてゐませんね。そもそもBNHは(USの)70年代ソウル・ファンクに対する憧憬を露にしたバンドだつた訳で、となればやはり70年代ソウル・ファンクに対する憧憬が根底にある現行のUSシーン(最近は少し80年代に移行してきましたが)に比しても、古くなる事はないのだらうと思ひます。それに個人的な感じで言ふと、日本のクラブシーンはアシッドジャズ・レアグルーブムーブメントと共に作られた、といふ気がしますので、つまりは未だ日本のクラブ文化は彼らの延長線上にある訳で、やはりBNHは特別なオーラを持つてゐるのです。とにかく素直にカッコ良い。と思ひました。

 私は彼らを観るのは初めてだつたのですが、如何にもUKのバンド! といふ感じがして、そこが面白かつたです。ここでトモコとともに“如何にもUK”とはどんな感じか? といふ事を話し合つてみました。すると結論として、それは“照れ”だな、といふ事になりました。たとへばUSのアーティストだと、特にヒップホップの人たちなんか、「オレはカッコいーぜ! お前らひれ伏せ!」てな感じでポーズをキメルのですが、UKの人たちは「えへへー、どうもー、カッコつけてまーす」といふ感じが、ポーズから漂ふのです。かういつた所は日本人に通じる様な気がしますが、故にUKソウルは日本で特別な意味をもつたんでせうね。今の若い人たちはどうなんでせうか。

 ンディアが小さい、といふのは聞いてゐましたが、実際に目の前にするとホント小さい! 居ますよね、もの凄く小さい黒人女性。小さいけど、ムチャクチャパワフルなんです。踊る踊る、飛ぶ跳ねる。もう、ひたすら可愛かつたです。…しかし、ンディアの事を“可愛い”などと書くと、誤解を招くかもしれません。ンディアは強い女性。しかも相当アクが強く、難しい人ではないか、と思はれます。ステージ上からもそれが密かに漂つてきました。なんだかチョイとステージに乗り切れない様で、かなりナーバスに、カメラマンを退けさせたり、PAに文句を言ひ続けたり。実は最新アルバムからのシングル曲『I Don't Know(why i love you)』を演らなかつたのですが、それもンディアの調子によるのかも、と思はされました。バンドのメンバーも、みんなンディアに気を遣つてる感じがしました。が、またさういつた所がバンドらしくて良いんだなー。トモコによると「ドラムがいきなり走りだして、みんなが必死にそれについていくのが最高!」との事。久々に体験したバンドサウンド。BNH、また来日したら是非駆けつけたいです。

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