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2006年10月15日(Sun)

明治天皇と日露大戦争 映画, 尊皇

 ババさん来店。『太陽』を観た、といふ。『太陽』は昭和天皇を描いたソクーロフの映画。ああ、もうやつてゐるのか。観にいかなくては、とは思ふのだけれど、時間がなぁ。行けるかな?

明治天皇と日露大戦争
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 ま、それはともかく、昭和天皇を正面から描く、といふのはまだまだ日本ではできない事なのだらう(『スパイゾルゲ』では、チラッと昭和天皇が描かれたらしいけれど)。が、明治天皇が描かれた映画なら、存在する。『ラストサムライ』ぢやないですよ。あれは日本の歴史ムチャクチャなので、日本の話ぢやございません。それは『明治天皇と日露大戦争』1957年(以下3部作)である!

 この映画、無論私は観ましたが、なかなか凄いです。全体の印象としては、とにかく大雑把。なんと言つても監督が“早撮りの巨匠”渡辺邦男。とは云へ、制作費が当時としては桁違いの2億円、といふ噂だし、話が話だけにスケールもデカく、それを一月ほどでチャッチャと撮つてしまつたんだから、なんか凄いものになつてゐるのです。その証拠に、映画は当時、日本映画史上空前の大ヒット。収益は6億とも8億とも言はれてゐます。今のお金の価値に直すと、100億円以上か? で、連日押し寄せる観客は、明治天皇の御真影を真似た看板に一礼してから映画館に入り、中には正座して観た人もゐたといふ熱狂ぶり。私も正座して観ましたよ、DVDだけど。映画長くて、途中で寝転んでしまつたけれど。

 若き日の丹波哲郎や高島忠夫、宇津井健なんかが出てゐて、そのあまりの若さに一寸笑つてしまひますが、そんな事より、やはりアラカン。明治天皇を演じたアラカンが凄いです。一見の価値あり。乃木希典の逸話やステッセル将軍の逸話、など、日露戦争に関する有名逸話がてんこ盛りにしてあるし、Z旗が「三笠」に翻るシーンなど名場面多し。歴史を知らない(?)と言はれる今の若者には是非観て欲しい、と思はざるを得ません。いつそのこと、学校の授業で鑑賞させればどうか、などと思つたりして。教科書読むより面白いでせう。

 ま、それはともかく、『太陽』、観に行けるかなァ。

Comments

投稿者 kawakita : 2006年10月23日 00:44

ご無沙汰しております。kawakitaです。
当作品まったく存じ上げませんでした。探してみたいと思います。

映画『太陽』、僕は8月に幸いにも見ることができました。ぜひご覧下さいませ。仰る通り日本人では未だ扱い得ない題材ですし、僕は観てよかったです。

それにしても「看板に一礼」とか「正座して」鑑賞のエピソード、かならずしも昔のこととは言えないかもしれません。映画『太陽』を宣伝していた(いる?)方のエピソードで、A4サイズの映画のチラシを二つ折りにするのを非常に躊躇われたとの話を聞きました。「イッセー尾形の演じている」昭和天皇像であってもです。それを聞いて僕も折らずに保管しておりますw

投稿者 店主 : 2006年10月23日 03:57

Kawakitaさん こんにちは!
「明治天皇と日露大戦争」なかなか面白いですよ。是非「正座して」ご覧下さい。2時間近くありますが。

「太陽」観に行きたいですねェ。うーん。それはさておき、私もババさんに貰つた「太陽」のチラシを、折らずに大事に持つて帰りました。テヘ。

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