京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > 元店主の日記 >

サブメニュー

検索


月別の過去記事


2016年02月09日(Tue)

最近観た映画 etc

1月29日~2月7日

最近、3本ほど映画を続けて観たので、その感想でも。

クリムゾン・ピーク

まづ、ギレルモ・デル・トロの新作「クリムゾン・ピーク」@TOHOシネマ梅田。20世紀初頭のイギリスを舞台にしたゴシック・ホラーで、普段は絶対にホラーなんか観ない恐がりの私がホイホイ観に行ったのは、だってゴシック・ホラーって恐くないんだもの。むしろ美しい。それをヲタクで凝り性のデル・トロがやるんだから、さぞ凄い事になってゐるんであらう、と馳せ参じた訳です。
確かに、凄かった。廃墟同然の屋敷の造形は見事の一言だし、登場人物たちの衣装も完璧。人形や本や機械類などの小道具に至るまで、素晴らしく行き届いてゐる。なにより、役者のチョイスが素晴らしくて、トム・ヒドルストンにミア・ワシコウスカにジェシカ・チャステイン!と、私の大好きで、且つゴシックがドンはまりのメンツ。
と、ここまで全てが揃ってゐるのに、何故か・・・いまひとつピンとこない。何かが足りない、といふ感じがする。佛つくって魂入れず感、といふか。多分・・・道具立ては完璧なんだけど、それに比して人物描写が弱いんぢゃないかなー。ゴシック・ホラー・・・といふか、この映画、お話的には完全に耽美ものだと思ふんですね。で。かういった耽美ものでは、人物描写・心理描写がとても大切。そこが弱いんではないか。デル・トロは、日本の良質な少女マンガとか読んだ事ないのかなぁ。
でも、ラストのミア・ワシコウスカとジェシカ・チャステインのバトルシーンはさすがに良かったんで、それで満足です。

エージェント・ウルトラ

MOVIX京都にて「エージェント・ウルトラ」。CIAによるマインドコントロール計画「MKウルトラ」を題材にしたアクションコメディー・・・なんだらうけど、とにかく雑。笑へない。ジェシー・アイゼンバーグを主役にした時点で、狙ってゐる事はよく分かるんだけど、それが活きてゐるかと言へば、そんな事は全くない。ラストのホームセンターでの闘ひも、デンゼルの「イコライザー」の足下にも及んでゐないし・・・。
もうちっと練った方がいい。特にCIAの描き方が酷い。こんな雑な組織なんかないって。ちょっと残念な映画でした。

ガラスの花と壊す世界

梅田ブルク7で「ガラスの花と壊す世界」を観ました。これは劇場オリジナルアニメで約60分と短い作品です。
アニメの作品って、やってる所が限られてるんだよね。梅田ならブルク7、京都ならT-JOYって感じになるんだけど、どちらも東映系だからか、よくアニメをやってる。全く聞いた事もない様なアニメもよくやってゐて、これもそんな一本。まー、アニメの世界ではアニメの世界独自の情報の流れがあるだらうから、それに浸れば、全く聞いた事がない、なんて事はないのだらうけど・・・。ちなみに、確かにこの作品は「Newtype」に載ってました。小説版まで連載されてた。うーん、作品数が厖大で、未だ流れが掴めないなぁ。
とにかく、これは劇場版オリジナルアニメ作品。電脳世界で、少女に擬人化されたプログラムたちがなんやかんやする話。まー、内容は分かった様な分からない様な微妙な感じですが、アニメの絵が動いてゐるのを観るだけで、なーんか気持ちよくなって楽しめました。(実はこの時、ワインの飲み過ぎて相当酔ってゐたのですが、それが良かったのか悪かったのか・・・)
とはいへ、ひとつ気になる事があった。これは「蒼き鋼のアルペジオ」の時も思ったのですが、擬人化されたプログラムである少女たちが、最初はもちろん感情とかないのですが、様々な事件を経て感情を獲得していく・・・といふのがひとつの肝となってゐるのは間違いないとして、しかし、それを上手く描けてゐないのでは?といふ疑問です。いやさ、この感情のないプログラムでしかない少女たち、どうみたってメッチャ感情豊なんですもん、最初から。むろん、それは人間の感情をシュミレートしてるだけであって、実際の彼女たちの内面には感情は存在しない、といふ設定なのは分かりますよ。でも、セリフで「これが・・・喜びか」みたいに説明するだけではなくて、もっとなんか上手く“感情の獲得”を描く事はできないか?と思ふのです。それが表現する事だらう、と。難しいだらうけど。そこらを上手く描いたアニメが観てみたいなぁ。

Comments

コメントしてください





※迷惑コメント防止のため、日本語全角の句読点(、。)、ひらがなを加えてください。お手数をおかけします。


※投稿ボタンの二度押しにご注意ください(少し、時間がかかります)。



ページトップ