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2011年12月30日(Fri)

12月の音楽 音楽

今年はなんか映画に関する日記ばかりになってしまった。
これは、まぁ、今年はもっとちゃんと映画を観ようと、強制起訴シリーズを始めたり、観た映画はとにかく日記に感想を記す、と決めたのでこんな事になった訳だけれど、映画の事ばかり書いてるのもなんだし、映画好きと誤解されるのも癪なので、来年は観た映画の事をいちいち日記に書くのは止めます。

で、今年最後の日記(?)は、最近聴いてる音楽について。
なんと言っても我が家での12月のヘビロテは、これ。由紀さおりとピンク・マルティーニによるコラボレーションアルバム「1969」。これは、由紀さおりが「夜明けのスキャット」で(改名・再)デビューした1969年の様々な曲をカバーしたもの。もう、びっくりするほど素晴らしい。もともと昭和40年代歌謡といふのは好きなのだけれど、改めてその凄さを堪能しました。
この頃の歌謡曲にある独特の哀感、ある種の闇さ、といふのは、戦前の中山晋平や本居長世にもあるものだし、もっと遡って義太夫とかにもある、そして今のJ-POPとやらにはない、日本独自のものだと思ふのです。これが失はれていくのは、日本のソウルが失はれていくのに等しいのではないか!・・・などと、ちょいと憂国の情に駆られながら、自らのうちに深く沈静できるアルバム。
ちなみにピンク・マルティーニはアメリカ西海岸のバンドで、彼らの演奏が、昭和40年代歌謡独自のモダンさをよく表してゐて、とても洒落てゐます。で、むろんこのアルバムは海外で話題になってるんですよねー、当然のことながら。余裕で世界水準。今の日本の音楽で、ここまでのものはさうさうないのではないでせうか。

次に、エイミー・ワインハウスの未発表曲集「Lioness: Hidden Treasures」。まぁ、かういった人気ミュージシャンの死後に出される未発表曲集といふのは、イマイチのものが多いのですが(マイケルのもちょっと・・・だったしなぁ)、これはいい!
そもそもいいアルバムには2種類ありまして・・・。ひとつは、一聴してガツーンとくるんだけれど、強力すぎてそんなにたくさんは聴けないタイプ。以前この日記で絶賛したジル・スコットのやつなんかはこっちのタイプ。もうひとつは、それとは逆に聴けば聴くほどシミジミと沁みてきて、もう何度も何度も聴いてしまふアルバム。今年のでいへば、エル・デバージの復活作とか、マーシャ・アンブロージアスの初ソロ作とか。死ぬほど聴きました。
で、エイミー・ワインハウスの未発表曲集は、後者。一日に最低でも2回は聴かないと落ち着かない。とにかく、彼女のボーカリストとしての魅力は半端なかったんだなー、と改めて思ひ知らされます。世界制覇目前で、その短い生涯を終えてしまったのはつくづく残念です。あー、ほんとに残念!無念!・・・合掌。

最後に、マリーザ・モンチの「あなたが本当に知りたいこと」。MPB、いはゆるブラジリアン・ポップスですが、いやいや、ここには私の考へる“いい意味でのポップス”の最良の形がある!聴くべーし!なんて。

と、いふ事で、みなさんよいお年をー。

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