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2011年09月22日(Thu)

グリーン・ランタン 映画

MOVIXにて「グリーン・ランタン」マーティン・キャンベル監督を観てきました。
「グリーン・ランタン」って言っても、普通の日本人は知らないんぢゃないだらうか。これは、まー、昔からあるアメコミなんだけれど、なんと現在、ここ10年以上の「バットマン」人気を抑へて、本国では一番人気を誇ってゐるとか。
へー、知らなかったー。と、私も日本語に訳された「グリーン・ランタン」を何冊か読んで、ふーん、とか唸ってゐたんだけれど、些か思ふ所もあり、映画になったといふので、のこのこと出かけてきたといふ次第です。

案の定、ガラガラです、劇場。公開直後なのに。しかも、予定表をみると、もう今にも終はりさう。公開直後なのに。やはり・・・日本で受ける要素なんてないといふ事ですね、だって、「グリーン・ランタン」ってダサいんだもの、格好が。
スーパーマンとかでも思ふけれど、あの全身タイツみたいなのをつけた格好って、日本人の美意識に合致しないのではないでせうか。なんかバカみたい・・・え?日本にもキン肉マンがあるって?うーむ、さうか・・・、では、少なくとも私の美意識には合はん、といふ事で。肉体の立派さを誇示したいんだらうけど。
(ちなみに主役に選ばれた男優さんは、“最もセクシーな肉体を持った男性”に選ばれた人ださうで、確かに立派な身体をしてをります。が、私的には顔が苦手だ!)

「グリーン・ランタン」といふのは、まー、宇宙の秩序を守るグリーン・ランタン・コアといふ宇宙警察といふのがありまして、地球とは関係ない所で日々宇宙の秩序は守られてゐたのです。で、なんで地球は関係ないかといひますと、ぶっちゃけ地球人といふのは宇宙からみたら未熟でまだまだな生物なんだからなんですね。それが、なぜか地球人のハル・ジョーダンがグリーン・ランタン・コアに選ばれてしまった!・・・といふのがこの映画のお話。ヒーローの誕生譚です。
実をいふとこの映画、アメコミの方の「グリーンランタン:シークレット・オリジン」(ジェフ・ジョーンズ)といふのがありまして、それを基に作られてる様です。この「シークレット・オリジン」は、結構よく出来てゐて面白いのですが、それに較べると、映画版の方はちと弱い。といふのが私の感想。なぜハル・ジョーダンがグリーンランタンに選ばれたのか?ハル・ジョーダンはその事をどの様に受け入れたのか?が、中心テーマになると思ふのですが、それが映画版の方はアメコミ版に較べて説得力が弱いと思ふのですね。
アメコミ版のハル・ジョーダンは、常に凶暴な怒りを内心に抱へ、荒れ狂ひ、豊な才能がありながらも世間とうまく折り合っていけない人間として描かれてゐます。それを克服する事が、ヒーローとなる事として描かれてゐるのですが、これ、現行のバットマンを意識してゐる、と私には思へました。
現行のバットマン像は、フランク・ミラーがダークナイトとして造形した(そしてその事によってアメコミのヒーロー像を一新した)ものですが、要は、現行のバットマンは、自分の両親が殺された事から犯罪全般に対する暗い怒りを全身に充填させた暗黒のヒーローです。その行動の基本原理は“怒り”です。それも秩序を転覆させてしまふ程の過剰な怒り。このバットマン像があまりにリアルで魅力的であったが故、80年代以降のバットマンは人気No.1であり続けたのでせう。
が、いくら魅力的だといっても、やはり今のバットマンはダークヒーローです。これに対して、清く正しく美しい、晴朗明快なアメリカンヒーロー・・・を再生しようとしてなされたのが、「グリーンランタン:シークレット・オリジン」ではないか。・・・まぁ、私は日本語に訳されたものしか読めないので、この話以降、「グリーンランタン」がどの様に展開してるか全く分からないので、これは完全な私の想像な訳ですが。

とにかくさういった訳で、私の勝手な妄想の中で“バットマンVSグリーンランタン”の図式を思ひ浮かべながら、それを確かめる意図もあって、映画館に向かったのですが・・・ちょっと期待外れ。まぁ、私の期待に応へる義理もないんだけれど。

明らかに続編があるんだけれど、観に行くかなぁ。

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