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2011年04月28日(Thu)

Rolling Papers 音楽

今、私が最も気に入ってるのが、このアルバム。WIZ KHALIFA(ウィズ・カリーファ)の「Rolling Papers」。ハッパを吸ふ事をテーマにした“ストーナーラップ”の代表格ラッパーによるメジャーデビュー作です。

なんと言っても、その“旬”感が凄い!
「目に青葉山ほととぎす初鰹」と、思はず呟きたくなるくらゐの“旬”を感じます。みなさんにも、是非、女房・旦那・子供などを質に入れてでも聴いてほしい。今の音楽、それも進行形の音楽を聴く悦びは、間違ひなくその“旬”を聴く事に多くを負ってゐると思ふのですが、今、この時代、この年、この瞬間に、この音を聴けてよかった。ホント、2011年4月某日にWIZ KHALIFAの「Rolling Papers」を聴く事ができてよかった!生きてて良かった。人生って、素晴らしい!バンザーイ!・・・と、思はず何物かに感謝してしまふ程です。
(かういったアルバムはチョイチョイ出現します。少し前ならドレイクの「Thank Me Later」、その前ならリル・ウェインの「the Carter 3」など。むろん、これらのアルバムは今聴いても良いですが、やはり、その時に聴くのが格別です)

このWIZ KHALIFA、件のメジャーデビュー作を出す前に、すでにミックステープを9作も出し、それですでに人気を確立してゐた、といふのが面白い。ま、ドレイクもさうだったし、今はかういったやり方が多いのでせうが、それにしたって興味深いです。だって、今のミックステープって、ほとんどが無料ダウンロードなんですよ!そんなに沢山の作品をまづ無料で提供する、といふのが面白い。
今は様々な音源をネットで無料ダウンロードできるので、音楽産業の危機だ!このままではミュージシャンはやっていけなくなる!もっと著作権保護の強化を!とかいふ声も高い中、敢て大量に無料で作品をバラまいて、それで成功する、といふパターンが出来つつあるのが面白いと思ふのです。
私、もともと音楽の著作権には懐疑的でして、特に二次使用にまで著作権を課してカネをとるのは、音楽の命をなくす事だ、と考へてきました。だって、音楽なんて、流れてなんぼのものでせう。
それでも、ミュージシャン自身が、このままでは喰へなくなる!と訴へる事も多々あり、それに対して私は、ホントか?ミュージシャンならライブやってお金稼いだらいいんと違ふのか?不労所得を当たり前とする感覚の方が間違ってるんと違ふか?と、頭を傾げてきたのでした。故に、新しい世代のミュージシャンたちが、新しいやり方で音楽活動を始めてゐるのをみると、なんだかとっても我が意を得たり!といふ気がするのです。

かういった事も、“旬”感に関係してゐるのかもしれません。CDといふ物が開発され、音楽産業が巨大化し、音楽が金儲けの手段へと堕落(?)した一時期がありました。それも今や崩壊しつつあります。と、同時に、アメリカ発の不況に世界の多くの国が苦しんでゐる現在、人々は純粋な“悦び”を求めてゐる、と思へるのです。お金に関係ない、純粋な楽しみ。
WIZ KHALIFAは、能天気にハッパを吸ってゐるのではない様です。彼は、ハッパを吸ふのは哲学であり、自分たち(ストーナーラッパーたち)は新しいヒッピーだ、と言ひます。全身にタトゥーを入れてゐるのですが、これも“精神的な行為”だと。彼らの哲学こそが、新しい時代に相応しいのかもしれません。

・・・てな事より、やっぱ純粋にこの音楽、気持ちいいわー。

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