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2009年03月14日(Sat)

利休ブーム オイシン

オイシンが来店しました。

「いやー、みなみ会館で観てきましたよ、映画『利休』。・・・・・・おもしろくなかったー」

お、あれ観たのか。ははは、確かに、あれは面白くない映画だったよなァ。でも、名物がたくさんみられて、それは良かったんぢやない?

「ええ、それはもう、最高!それに、歌舞伎役者の人がたくさん出てましたよ。」

ふーむ、さうだったか。あれを観た時は別に歌舞伎ファンぢやなかったからなァ。当時は名物の事も全然分からなかったし。今観たら、もう少し楽しめるかも。
でも、なんで今頃、みなみ会館はそんな古い映画をやってるの?

「今、凄いブームなんですよ、利休。テレビでも雑誌でも、やたら利休をとりあげてますからねー。先日もNHKで信長の名物狩りの話をやってました。その辺りがブームなんですよ。今日の映画も、結構人はいってましたよ」

へー、やっぱりそれは、マンガの「へうげもの」のおかげなの?

「多分、さうぢやないですか。あれの影響は大きいでせう。あ、連載の方では利休、死にましたよ。で、いよいよ織部の時代が・・・、といふ所です」


なるほど。古田織部って、魅力的だもんな。ある意味、利休以上だよ。特に最後なんか・・・。「へうげもの」は目のつけどころがいいねー。ところで、「へうげもの」では“あの問題”はやってくれるのかな〜?

「は? “あの問題”って、何ですか?」

ほら、千家には利休の茶の秘伝は伝はってないんぢやないか、といふ問題だよ。

「店主も相変はらず好きですねー!」

だってさ、利休の茶の伝統は、やっぱ織部、遠州、石州〜といふ風に伝へられたと思ふんだよ。自分の子どもの道安や少庵ぢやなく。利休自体、実力主義で世襲とか嫌ってたし、弟子が自分の真似をする事も異様に嫌ってた人だから、家元制度なんて、利休の意に完全に反してるでせう。

「三千家を作ったのは孫の宗旦でしたっけ」

うん。で、宗旦なんか、利休から秘伝は受けてないって、当時も言はれてたらしいよ。だから、千家が利休の威光を笠に着てるのは変なんぢやないの〜!・・・・・・と、言ふ人がもっと居ていいと思ふんだよねー。

「もー、そんな事ばっかり言ってたら、嫌はれますよ(京都で)」

だからー、「へうげもの」とかにやってほしいんぢやないかー。「へうげもの」は、信長を殺したのは実は秀吉、といふこれもまた名高い陰謀論をうまく取り入れてゐたぢやない。だから、さういふ形でさ、できるよ。その方が話が面白くなるぢやない。

「無理でせう。朝鮮の役もサラッと流してますし、ややこしい事は避ける方針みたいですよ。・・・あ、マンガといへば、黒鉄ヒロシのマンガを読んだんですよ。利休が出てくるやつ。で、そこで、利休の茶道はキリスト教の影響下にできた、といふ説が展開されてゐて、面白いなー、と思ひました」

ああ、それ、有名な説だよ。って、いふか、当時の茶人なんてキリシタンだらけだし、茶道の作法はキリスト教のミサにそっくりだし、間違ひないでせう。ま、(山田無庵氏がいふ様に)利休がキリシタンだったかどうかは、微妙だと思ふけど。

「でも、いまブームで騒いでゐる雑誌やテレビでは、そんな事まったく言はないですよ」

うーむ、さうか。キリスト教の事も千家の問題もとりあげないのか・・・。陰謀の存在を感じるな。

「またですか!ホント、店主も好きですねー。いい加減、みんなに呆れられますよ!」

いやいや、ここで求められてゐるのは真の“暴き系”の映画だ。「利休」でもなく、「おくりびと」でもなく。そろそろ日本にもさういった気骨ある映画人が出てもいいと思ふのだが・・・。

「はいはい、次は『へうげもの』の8巻を持ってきますから。では!」

さういって、オイシンは帰って行きました。

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