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 Movie Review 2002・10月24日(THU.)

エンジェル・
アイズ

 ジェニファー・ロペス(『アウト・オブ・サイト』)扮するはシカゴ警察の女性警官。デートをしても、相手から「人を殺したことがあるかい?」など無粋な質問をされ、「なんで人を救ったことがあるか? って聞かないのよ!」と憮然。欲求不満・睡眠不足の日々。そこに「やあやあ、警官は、消防士と同じで、市民の命を守るヒーローだよ!」と、ロマンチックでナイーブ、身なりはホームレスっぽいジム・カヴィーゼル(『シン・レッド・ライン』)が現れます。それぞれに「家族」に関わる問題を抱えた男女のラブストーリー。果たして二人の恋の行方やいかに? ババーン! …って、どうでもいいですか?

 まず、脚本に問題がありますねん。ジム・カヴィーゼルは、過去に何らかの重大事があったことを臭わし、それをジェニファー・ロペスがボチボチ突き止めていく、というのが話の大半を占めているのですが、明らかになった重大事とは観客の予想の範疇でしかない。まどろっこしいことはなはだしい。ヒネリもなければ、スリルもサスペンスもユーモアもペーソスもウィットも何にもない。

 しかし。監督は『ぼくの美しい人だから』『メッセージ・イン・ア・ボトル』のルイス・マンドーキ、「デート・ムーヴィー」一筋の監督です。と、いうことは『エンジェル・アイズ』もまたデート・ムーヴィーなのである(当たり前)。観客のロマンチック・カップルに対しては、「話の先が読めまくる」「ノンビリ見てられる」「ボケーッとしても話を見失わない」などの配慮が大切。上記「脚本の欠点」とは、この映画が最良のデート・ムーヴィーであることの証なのですね。さすがマンドーキ。うむ。と私は独りごちたのでした。

 撮影が『トリコロール赤の愛』のピョートル・ソボチンスキー。ジェニファー・ロペスが奇麗に可愛く撮られておりグーです。ともかく幸せなロマンチック・カップルにオススメ。

☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-Jan-24;

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