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 Diary 2004・5月13日(Thu.)

演歌サバイバーズ・リターン

 演歌サバイバーズ・リターン!! …昨年、第十回をもつて終了したはずの演歌サバイバーズが、何故か、どういふ訳か、帰つてきた。もちろん、みなかうなる事は分かつてゐた。分かつてゐながらも、分からないふりを、否認を、認識の拒否をし続けてゐたのだが、気がつけばみんなで「さざんか亭」に集まり、演歌を歌つてゐる。この強靱な生命力・浸食力・持続力、これこそが、実は演歌の本質をなすものではないのか。いくらイヤなふりをしようと、シニカルに振る舞つてみようと、冗談めかしてみようと、洋服を着て近代人を気取つてみようと、気がつけばこころの底から沸き上がつてくる民族の暗い情念。心地よく秘密めいたハートランド。それが演歌だ!!! …と、まァ、さういふ訳で、演歌サバイバーズが行はれました。別に今までと変はることもなく、死を経ての再生、ルネッサンス、といふ訳でもなく、今まで通りけじめのあるやうなないやうな、権威をうち立て秩序を再編したいのだけれどもそんな事はできなくて、ダラリとだらしなく演歌を歌ふ。といつた感じ。しかし、それで良いのではないでせうか。主催者のマツヤマさんの言葉。

「えー、みなさんも今年は色々とあると思ひます。ボクもね、今年は 7 月に、けェエホッ! ゴホッ! ゴホッ!! …んですけども、どういつた時でもね、演歌のこころ、日本のこころを忘れずにね、やつていきたいと思ひます。では、今回は最後はこの歌で」

 と、みなで『君が代』を斉唱した。お疲れさまー。

 その後、有志たちでカラオケに行く。ベッチの「歌ひ足りんぞ! ワレー!」といふ叫び声に促されてだ。そこでは、演歌も含めてあらゆる歌が歌はれた。加藤茶や池田勇人など、あらゆる物真似が行はれた。私は『What's Going On』を歌つた。ホント、一体なにがどうなつてゐるんだ。

小川顕太郎 Original: 2004-May-15;