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 Diary 2004・5月12日(WED.)

石ころ

 最近はすつかり映画漬けのハッシーだが、本日も『道』『第三の男』『黄金狂時代』『街の灯』『セシル・B・ザ・シネマウォーズ』と 5 本のビデオを借りて来てゐた。

 この他にも、私が『散りゆく花』『眠狂四郎 殺法帖』を、ベッチが『悦楽殺人者』の DVD を貸してゐるし、ババさんから『スクール・オブ・ロック』(最近のバチグンのオススメ、といふ事で)、『CASSHERN』(下らない映画も観なければダメ、といふ事で)を観に行つたらー、とすすめられてゐるしで、当分映画漬けの日々は続きさうである。

 で、ハッシーが言ふには、「いやー、映画ッて、凄いですねー。だつて、20 年も 30 年も前にやつた事がかうやつて映像で残つて、今の、ボクなんかに影響を与へてゐるんですから。ボクが 20 年前にやつてゐた事なんて、誰も覚えてゐませんよ」

 さうかな? 因果の糸はどこにどう絡んでゐるか分かつたもんぢやないからね。それに、地の塩こそ最も大切なもの、とも言へる訳だし。ハッシーのやつた事にも、それなりに意味がある。

「さうさう。どんな事にも意味はある。道ばたに落ちてゐるどうといふ事のない石ころ、これにも意味はあるんだ」とババさん。

「へー、さういふもんなんですか」とハッシーが感心すると、「…と、まァ、かういつた内容のセリフが『道』のなかにある」と附け加へた。

「あ、あー! なるほど。あ、あ、分かりました! 今日見た映画にも同じやうなシーンがありました。えー…、昔よく歩いた道、そこを主人公が久しぶりに歩いてゐると、そこに耳が落ちてゐるんです。この耳にも意味がある…と、かういふ意味ですよね!」

 う、うーん、違ふ! 違ふぞ! ハッシー、それは、違ふ!!

 ちなみに、ハッシーが今日見た映画といふのは『ブルー・ベルベット』ですな。

小川顕太郎 Original: 2004-May-14;