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 Diary 2004・5月14日(Fri.)

ソウルサバイバーズ!!!

 本日は英国から、世界的なソウルレコードのコレクター & ディーラー & DJ のブッチをゲストに迎へてのソウルサバイバーズ。が、そのブッチとオパールで待ち合はせをしたはずなのに、時間を過ぎてもブッチが来ない! と、カウンター席でイチモトくんは顔を青くしてゐた。「もうそろそろ始まつてしまうんで、とりあへずコラージュに行きます」と、青ざめながら、レコードケースをひいてイチモトくんはオパールを出ていつた。

「まー、いつもの事ですね。ボクも、何度も待たされましたから。しかも全く悪びれないのが凄い! いやー、凄いですよ、実際」と、本日ゲスト DJ で呼ばれてゐるキタアキくんが言ふ。実は私も DJ をする事になつてゐるので、キアタキくんと二人でオパールを出て、コラージュに向かつたのである。

 コラージュに着くと、ある程度予想してゐたとは言ふものの、あまりにお客さんが少なくて「うーん」と唸つてしまつた。一人しか踊つてゐないフロアーに向けて、イチモトくんが DJ をしてゐる。イチモトくん、ブッチと連絡はとれたの?

「ほんまねー、いい加減にして欲しいですよ! もう、頭はげるか、胃に穴があくかと思ひましたよ! あれからケータイとかで各所と連絡をとりながらコラージュに着くと、このレコードケースがドーンと置いてあるんです。4 千万円分のレコードが入つたレコードケースが! 勝手に、コラージュに来てゐたんですよ! ボクはオパールで一体何時間待つてゐたんですか!! ほんま、どついたろかと思ひました。」

 うーむ、ま、でもちやんと来てくれて良かつたぢやない。で、ブッチ & オオマサさんはどこ?

「それが、…ご飯食べに行つてゐるんです。ほんま、******!」

 とまァいつものやうに波乱含みで始まつたソウルサバイバーズであるが、0 時を過ぎ、ブッチの DJ が始まつた時にもまだフロアはガラガラでかなりハラハラしたものの、徐々にお客さんは増え始め、フロアの温度もグングンあがつていつた。今回のブッチはモダンソウル連発で、もちろん私の知らない曲ばかりだつたのだが、どれもこれも素晴らしい曲ばかり! さすがであるよなー、と感心してゐたのだが、それよりなにより、イチモトくんの狂喜乱舞ぶりが凄かつた。ブッチがお皿をターンテーブルに置くたびに覗き込み、なんとも言へない奇声を張り上げて、表情を泣かんばかりに崩してゐる。「素晴らし過ぎます!! もう、許せないくらゐ、素晴らしい!! もう、いいです、何時間待たされても、胃に穴があいても、頭がはげても、そんな事は問題ぢやなーい!!!」と、私の耳元で叫ぶイチモトくん。んー、私はそんなイチモトくんを見てゐるのが面白かつたです。

 確かにいつもよりお客さんは少なかつた。が、それならそれなりの盛り上がりを見せるソウルサバイバーズ。他では聴けないレコードを惜しげもなく披露してくれたブッチ、酔ッ払ッて同じ曲を何度もかけたキタアキくん(『タイムス、アー、ウェスティーン』と THE FULLER BROTHERS を何度もかけたのは、もしかして洒落?)、いつもながらクールなプレイのヒラノさん、そして、迷走が看板となりつつあるイチモトくん。二月に一度、ソウルの素晴らしさを再認識させてくれる貴重なイベントとして、これからもソウルサバイバーズを応援していかうと、強く思つたのでした。

小川顕太郎 Original: 2004-May-16;