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 Diary 2004・2月25日(WED.)

本との闘ひ

 昨日に引き続いて可能涼介来店。この 4 ヶ月で東京での身辺整理を終へ、昨日関西に戻つてきた可能だが、可能はこの 4 ヶ月でなんと 600 冊も本を買つたさうだ。600 冊! ちよつと多すぎはしないか?

「どんどんダンボール箱に詰めて実家に送つてゐたら親が怒ッちやッて。今から実家に帰るのがつらいよ」と可能。

 まァ、それはご両親も立腹されるわなァ。私も今住んでゐるところはもう本(とレコード・CD)で身動きがとれない状態なので、出来れば実家に送りたいのだけれど、親は絶対にダメ! とか言ふもの。私が実家にゐた頃に寝起きしてゐた部屋は空いてゐるんだよ。そこに置いてくれりゃいいぢやないか、と私なんかは思ふんだけれど、親はイヤらしい。私が実家を出る時に置いていつたわずかばかりの本も、ことあれば捨てやうとするので油断がならない。色々と貴重な奴も混じつてゐるんだけどなァ。とりあへず、私が実家に送つてしまいたい本の一番は、哲学の本。それもフランスの奴だ。バタイユやシオラン、カイヨワ、フーコー、それに書くのも恥ずかしいけれど、ドルーズやガタリ、デリダなど。もう、当分読むこともないだらうし。売つてしまつてもいいのだけれど、どうせクズ扱いでせう。うーむ、本との闘ひだ。

 可能は懲りずに今日も 10 冊ほど本を買つてきてゐたのだけれど、その中の一冊、『精神病院の起源・近代篇』 小俣和一郎著(大田出版)から、何枚か資料をコピーしてくれた。そこには明治に出来た最初の精神病院として、京都癲狂院があがつてゐた。1875 年、場所は南禅寺境内。設立者は真島利民といふ人で、1882 年に私立に移行、川越病院となつたさうだ。ふーん、南禅寺に日本近代初の精神病院があつたなんて、知らなかつた。当たり前か。ちなみに、日本初の精神病院は岩倉らしいけれどね。

 うーん、本を処分したい。

小川顕太郎 Original: 2004-Feb-27;
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