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 Diary 2002・8月25日(SUN.)

お盆休み日記2
(田中知事問題)

 本日は地蔵盆。この日記もお盆休み。ではまたー。




 ……と、終わらせるつもりだったのだけれど、気になることがあるのでちょっとだけ。気になることとは、長野県の田中康夫知事の問題。いま、論壇(?)はこの問題で割れているんですね。

 もちろん田中康夫は愚鈍なまでの左翼だから、左側陣営は田中支持。で、右側陣営は反田中。んー、で、私は政治的には右寄り、というか保守派だし、田中康夫という人間は個人的に好きになれない。となれば、当然「反田中」か? と言えばさにあらず、この問題に関しては、どちらかというと田中支持なんですねー。

 私が田中康夫知事を支持するのは、日垣隆によるところが大きい。長野県に在住している日垣隆は、長野県の県議会の腐敗について鋭いルポを何本か書いている(『偽善系 II』に何本か収録)。それを読むと、長野県議会はほんとに酷い。腐りまくっている。いまどき、ホントにこんな酷いことがまかり通っているの? と、呆れた口がふさがらない。知事と知事夫人が独裁者として君臨し、公費を使ってやりたい放題、そしてそのツケを県民にまわし、県民は圧政に呻吟している、といった具合だ。こういう極悪な状態が何十年にも渡った結果、とうとう県民が立ち上がり、長野県とは直接の関係のない田中康夫を支持、それも圧倒的に支持して、田中康夫知事がうまれたのだ。が、知事は替わったとはいえ、部下である県議会には、旧体制の人間がまだ大勢いる。彼らは、田中康夫の行った改革(脱ダムなど)で、うまい汁を吸える既得権をおかされ怒り心頭、ことあるごとに田中知事と揉め、とうとう不信任案を提出し、それを受けて田中知事は辞任。もう一度民意を問うべく、再度知事選を行う、というのが現在の状況だ。

 んー、で、反田中陣営は、田中康夫は独裁者で民意を無視して自分勝手な政策をごり押ししている、といった論調のキャンペーンを張りまくっている。だが、本当にそうか? 前知事である吉村知事の時代にどのような事が行われていたか、この反田中派の人達は知っているのか? そりゃ、多少の問題点はあるにしても、田中康夫は吉村前知事よりずっとマシなのではないのか。だいたい、彼らは、吉村前知事時代に、同じ様な批判を一度でも行ったのか? 県民が圧倒的に田中康夫を支持したのは、多少問題はあるにしても、吉村前知事よりはるかにマシだと判断したからではないのか。民意を無視しているのは、彼らではないのか。だいたい、こういった人達は、「田中康夫が支持されたのは、彼が有名人だから。これは愚民政治の典型だ」とか言うのだけれど、吉村前知事体制下で、県民達がどのような目にあってきたのか、知って言っているのか? 県民を馬鹿にするのもいい加減にするがいい。私は、こういった人を馬鹿にしたような、自分は頭がいいと思っているような発言が大嫌いだ。分かりもしない事に、田中康夫憎しという私的感情だけで、口を出すなよ。長野県民はいい迷惑だ。

 とはいえ、私にも分からないことが多い。例えば、「脱ダム」は本当に是なのか。もしかしたら、ダムは必要なのかもしれない。そこらへんは、もうちょっと調べたい。が、ひとつだけ言えることは、マスコミではまるで今度の長野知事選の争点が、「脱ダム」は是か非か、という事であると報道しているが、それは本当の争点を覆い隠すカモフラージュだということ。本当の争点は、これまでの長野県議会の腐敗の構造を、崩せるかどうか、ということにある。マスコミのいうことを、そのまま信用してはいけません。

 …あれ、盆休み日記なのに、えらい疲れたぞ。

小川顕太郎 Original:2002-Aug-27;