京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

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 Diary 2000・10月15日(SUN.)

脱力系

 おじさん達の団体が 9 人ほどで来店。オパールは若者の客が圧倒的に多いけれども、若者でないお客さんも大歓迎だ。が、ちょっと困ることもある。席から大声で「アイスコーヒー!!」とか叫ぶ不作法は御愛敬としても、「カツ丼ひとつ」とかいうオヤジギャグに脱力させられるのだ。

 今日も「カツ丼!」と注文されたのだけれど、こんな誰が聞いても面白くない、定番の、対応に困るギャグを、彼等は一体どういうつもりで発しているのだろうか。ショウヘイくんも「『ビール 1 本! じゃんじゃん持ってきて!』とか言われても困りますよね」と言っていた。確かに、困る。

 冗談とは、笑いを誘発する事によってその場の緊張を緩和するために発せられるものだが、オヤジギャグはかえって場の雰囲気を硬化させてしまっている。脱力させる事によって、場の雰囲気を硬化させる。しかしこれとは逆の「脱力系」ギャグもある。

 正確にいえばギャグではないのだが、大宮の三条商店街にお寺があって、そこの掲示板に書いてある標語みたいなものが、それだ。お寺の文章だから、いつもなにほどか教訓的な事が書いてあるのだけれど、下らなさのあまり脱力する。が、よく役所がやる標語にあるような偽善的な感じは薄く、どちらかといえば、なごんでしまうものが多いのだ。

 今日の帰り道にそれを見ると、「親孝行も、火の用心も、灰になる前に」と書いてあった。ううん、なごむなあ。はあ、脱力。

小川顕太郎 Original:2000-Oct-16;