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 Movie Review 2002・5月9日(THU.)

キューティ・ブロンド

 これまた何ら興味をそそるところ皆無の題名ですが、原題は“LEGALLY BLONDE”――「法曹的/合法的金髪」ってところで、すなわちリーズ・ウィンザースプーン演じるブロンド美女が、彼氏に「ヘイ、ボクはハーヴァードの法学部に進学して 30 歳までに上院議員になる人生設計を持ってんだ、ブロンドのキミはボクに似合わないよ。そこんとこヨロシク」と、アッサリふられ、奮起一念、猛勉強して彼氏を追っかけ難関ハーヴァードに見事入学、元彼を再び振り向かせんとす…という、「ハイスクールのクイーンにだって苦労があるのだ」という点では『チアーズ』を連想させ、「美女がお堅い法律界で活躍する」という点では『エリン・ブロコビッチ』を連想させ、と、典型的アメリカン・サクセスストーリーかつ、法廷ミステリーでもあり、名門ハーヴァードとブロンド美女というミスマッチがおかしみを生む学園コメディでもある、という何とも贅沢・ゴージャスな傑作なのであります。

 ブロンド主人公が、ファッションの知識を活かしつつ殺人事件の弁護で成果をあげていく、という脚本も良くできており、「ブロンドにだってガッツがあるのよ、人を見かけで判断しちゃいけないよ」とのメッセージを投げかけつつ主人公自身が、「ホニャララはチョメチョメに決まってる!!」(ネタバレにつき自粛)…って、思いっ切り偏見やん! などツッコミどころも満載。周りからどう見られようが、自分のスタイルを頑として崩さず(周りが見えてない?)、ド根性を発揮する主人公に誰もが拍手を送るのではないでしょうか?

 見終わった後は誰しもムクムクと元気が湧いてくる!(錯覚?)「女の子ガンバレ!」ってメッセージもありますので女性の方にはバチグンのオススメ。『アメリ』よりは幸せになれるんじゃないかしら? 「コスモポリタン」をバイブルとする主人公のファッションも見どころ。MOVIX 京都でこっそり上映中。

☆☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-May-09;

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