京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Diary >

Blog Navi

Text by 小川顕太郎
2005年09月05日(Mon)

丸善カウントダウン
河原町

 イナバさん来店。「昨日で丸善の洋書売り場はクローズだつたんですよ」と言ふ。「外国の方は感情表現が豊かといふか、泣き出されたり、ギューッと抱きしめられたりして、なかなか大盛り上がりでした。」

 さうなんですか。さすが丸善、歴史の重み、といふ奴ですね。

「ええ、京都に住んでゐる外人さんは、日本が好き、特に京都が好き、といふ方々だから、丸善には特別な思ひ入れがあるんでせうね。あ、日本人のお婆さんも、泣いてをられましたよ」

 なんか凄いなー。結局、何年くらゐあそこにあつたんでしたッけ? 

「100年ですよ。100年…そんな所に就職した私たちが、なんで首を切られなければならないの? なんで私たちの時なの? ッて、みんな言つてますよ。」

 うーむ。でもそれは考へやうによつては、歴史に立ち会へたといふ事で、後世に自慢できるんぢやないですか。ッて、勝手な意見ですけど。

「でも…、でも、もうダメ。終はつていく店、といふ感じが日々します。売り上げが激減、お客さんが激減してゐるんです。取り次ぎさんが新刊を廻してくれないから、新刊が入らないし、お客さんも来ない」

 現金だなー。歴史もヘッタクレもないですね。…で、最後の日にはどうするんですか? 

「私は行きません。多分。だつて、泣いてしまふだらうから。…きつとテレビとかやつてきて、一寸混雑するだらうし」

 なるほど。

 ちなみに、丸善京都店の完全クローズ日は10月10日です。

Comments

コメントしてください




保存しますか?

※迷惑コメント防止のため、日本語全角の句読点(、。)を加えてください。お手数をおかけします。

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.cafeopal.com/mt/mt-tb.cgi/302

Trackbacks(このページを参照しているページ)