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 Diary 2004・10月7日(Thu.)

狂牛病ふたたびの恐怖

 雑誌『わしズム Vol.12』 を読む。前号もさうであつたが、今号もなかなか充実した内容だ。このテの雑誌の中で、いま一番いいんぢやないか。小林よしのりッて、凄いなァ、とあらためて感心してしまつた。

 で、今回の特集は「天皇論と家族論」。まァ、これも勿論よいのだけれど、特集以外の記事も充実してゐる。副島隆彦のアメリカ大統領選予想(ブッシュが勝つだらう)や、紺谷典子の経済時評(UFJ を巡るアメリカによる日本の金融界乗つ取り構想)が、群を抜いてゐるが、個人的には福岡伸一・宮崎哲弥・小林よしのりによる「狂牛病ふたたびの恐怖」が良かつた。私は新聞を読まないので全然知らなかつたのだが、7 月に 2 度にわたつて米国食肉輸出連合会が日本の新聞に全面広告を打つてゐたさうだ。「正しい知識を得ることが、BSE 問題の『正解』です」と題したもので、アメリカの食肉は安全である、といふ宣伝広告である。しかしこれが如何に嘘に満ちたものであるか、が 3 人によつて暴かれる。

 私も狂牛病問題には関心があるので、目につけば色々な記事を読むやうにしてゐるが、アメリカの狂牛病に関する検査は最低レベル、日本の検査は最高レベル、といふのは、この問題に関心がある者の間では常識である。それが、何故か日本とアメリカの検査のレベルを合はさうといふ話が出てゐて、それも日本のレベルにアメリカを合はすのなら話は分かるが、逆にアメリカのレベルに日本を合はさうといふ事になつてゐるらしいのだ。実際、全頭検査は必要ない、とか言ひ出してゐるといふ。それに、今回の(ほとんど)嘘に満ちた広告。これは、アメリカが日本に圧力をかけて、自国の狂牛病の危険性のある食肉の日本への輸入再開を狙つてゐる、としか思へない。ッて、絶対にさうなんだけど。そのうち安いアメリカン・ビーフが日本の市場に戻つてくるだらう、安い牛丼も再開するだらう、さうなれば日本に静かに狂牛病が広がつていく…。と、まァ、このやうな事が書いてあるので、興味のある方は、この記事だけでも読めばよいと思ひます。

 だいたい日本人が牛肉なんて食べる必要はないんだよ。野菜と魚を食べてゐれば、それで時々トリや豚を食べるくらゐで、別に問題はないはずだ。牛肉を食べさせるのは、アメリカの陰謀なんだから。学校給食を通して、パンと牛乳と牛肉を日本人の食生活の中にむりやり刷り込まうとしてきた(してゐる?)前科があるからね、アメリカには。

 しかし、私は今日もフランスの陰謀にやられて、ワインを飲んでしまつた…。

小川顕太郎 Original: 2004-Jan-9;
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