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 Diary 2003・2月22日(SAT.)

映画の話など

 マツヤマさん来店。マティーニを注文してから、かう言つた。「ドン・シーゲルの『殺人者たち』、観たんだよねえ。実はあれはボクの生涯のベスト 5 に入る作品なんだよ。何度観てもいい、格好良すぎる。」

 確かに、リー・マーヴィンは格好いいですよね。

「ボクはあの殺し屋二人組をみると、いつも細川俊之とタコ八郎のコンビを思ひ出すんだよ。似てると思はない?」

 いや、その、私はよく知らないんです。ドラマとか見ないし。

「あの、アンジー・ディッキンソンを拳骨で殴つたり、窓から逆さ吊りにする所がいいんだよ。笑ふよ。」

 当時は、あの程度の暴力描写で、上映禁止館が続出したといふんですから、隔世の感がありますよねえ。暴力描写といへば、マツヤマさんは『アレックス』を観に行かないんですか?

「行かうとは思つてゐるよ。ギャスパー・ノエ好きだし。それより、モニカ・ベルッチが大好きだし。でも、ちよつと不安なんだなあ。モニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセル、あの二人結婚してゐるんだつたつけ?」

 いや、知りません。付き合つてゐるといふ話はききましたが。

「まあ、いいや。とにかく、あの二人、よく一緒に映画に出てゐるでせう? 『アパートメント』とか『ドーベルマン』とか。『アパートメント』は面白かつたんだけど、『ドーベルマン』がねえ…。何度観ても、最後まで観られないの。つまんなくて。だいたい、ヴァンサン・カッセル、顔が変すぎるんだよなあ」

 さうなんですか。

「でも、夫婦、といふか、現実のカップルが映画の中でもカップルを演じるのは、安心できるから、いいんだよね。ボクはどうしても男の立場で映画を観てしまうからさあ、現実の恋人と違ふ男優とのラブシーンがあると、男はどんな気持ちでこの映画を観るんだらうと、気になつて映画に集中できないんだよ。」

さういふもんですか。

「マティーニを 2 杯も飲むと、明日の朝がきついんだよね」

 と言つて、マツヤマさんは帰つていつた。

 マツヤマさん、モンド・プラネットの続き、よろしくお願ひします。

小川顕太郎 Original: 2003;