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 Diary 2003・12月19日(FRI.)

雪が降りました

 akira 改め akiraniann さん来店。自衛隊員相手の保険の仕事を辞めたのださうだ。なぜ辞めたのかと言ふと…その前に、もうひとつ語らねばならない事がある。

 私がオパールに出勤してから、来店してくれたお客さんは一組。金曜日の夜だといふのに、このやうな事ではダメだ! と暗澹たる気持ちでゐたところに、タクヤくんから電話があつた。ノーザンソウル関係(?)の外人さんたちと会つてゐて、今からオパールに連れて行かうかと考へてゐるのだけれど、席は空いてゐますか? といふ内容。もちろん! 余裕でどの席にでも座れるよ! 是非是非来て!! と私は勢ひこんで答へた。

 あー、有り難いなー、とホッとするのも束の間、一体何が起こつたのか、次々とお客さんがやつて来て席が埋まり、電話から約 10 分後にタクヤくんたちが来てくれた時には、席は一番小さな席がひとつ空いてゐるだけといふ始末だつたのだ。タクヤくんゴメン!しかし、なァ…。

 で、実はこのやうな状態の時に akiraniann さんは来店してくれたので、私はほとんどちやんと話を聞くことが出来なかつたのである。残念だ。代はりに、事の真相を追求したのは、同じくカウンター席に座つてゐたヤマネくんとアキラ 28000。私が聞いた彼らの会話の断片と、想像力によつて、会話を再構成してみやう。

「なんで辞めるの? 自衛隊内って、働きにくいの?」

「ううん、そんなことないよ。割と働き安い。セクハラさへ我慢すれば」

「さうかー、男が多いもんなー。でも、逆に言へば、選り取りみどり、なんぢやないの」

「うーん、でも、格好いいのは全体の 1 割くらゐかな。6 割は普通。3 割はちよつと…」

「え? どんな感ぢ?」

「えー、漢字が書けないとか、気に入らない事があると鉈を振り回すとか……」

「こ、こはー。さうか、それで嫌気がさして辞めたんだね」

「違ふ違ふ! 別に、嫌気はさしてゐないッて。自衛隊、変で面白いよ、世間の常識とずれてゐるし。それに舞鶴は自衛隊のおかげで街に活気がある、ってところもあるし、夜の港は綺麗だし」

「うううん、ぢやあ、何で辞めたんだー!」

「え、それは…もつと条件の良いところをみつけたし…」

 なるほど。

 閉店後。帰らうとして外に出たら、吹雪だつた。

小川顕太郎 Original:2003-Dec-21;