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 Diary 2003・12月6日(SAT.)

イシカワくん来店

 家で寝てゐると、社団法人新情報センターといふ所が、アンケートをとりにきた。なんでも史跡・文化財保護に関する意識調査とか何とかいふもので、さういへば何日か前にそのやうな意識調査の対象に選ばれたから近いうちに訪問する、とか書かれた葉書が来てゐたなァ、とか思ひつつ、寝ぼけた頭で質問に答へていつた。しかし、何ともいい加減な意識調査で、質問に対して答へはすでに書かれたものの中から選ぶのだけれど、「史跡保護に関する**についてどう思ふか‥‥って、まァ、※※と思ふわよねェ」といつた具合に、こちらが答へる前にドンドン答へを決めていかうとするのだ。私も寝ぼけてゐて頭がボーっとしてゐた事もあるし、そもそもどうでもいいやうなアンケートだつたので、大抵は相手の言ふがままになつてゐたが、さすがに何回かは誘導に抵抗した。ま、どうでもいいやうな事だが。調査は 5 分ほどで終はり、粗品としてボールペン 2 本をくれて、調査員の人は帰つていつた。うーん、何だつたのか。

 イシカワくん来店。イシカワくんは横浜から京都に遊びに来てゐる男の子で、01 くんに教へられてオパールに来たのだ。実は何日か前にも一度来てくれたのだが、その時はあまり喋つたり出来なかつた。今日はちやうど来てゐたワリイシさんも交へて、色々な話をしたりする。イシカワくんの格好は典型的なヒップホップファッションで、01 くんと J ラップのイベント(?)を開催したり、レゲエのレコードを漁つたりと、いかにもな今時の若者である。いや、今時の若者にも色々なタイプがあるだらうが、彼は我々と通じるものがあるタイプの若者で、そんな気安さから、ほぼ初対面なのにちよいと弄つたりして楽しんぢやつたりしてゐたのだが、何かの話題のついでに、フッとイシカワくんが「オレの爺さん、映画監督なんですよ」と言ひ出した。ほう、してお名前は? と問へば、「中川信夫、って言ふんです」と答へたので、私はビックリした。

 え! もしかして、『地獄』とか『東海道四谷怪談』の中川信夫? と再度きき直せば、「さうです」と答へる。……ビックリしたなァ、もう。なんか、そりゃ凄いよ。いや、本人は関係ないかもしれないけど。

「01 さんも、えらく驚いてゐたんですよ」

 うーむ、さうかー。…ま、だから何ッてことはないけれど。

 明日帰る、といふイシカワくんを、船岡温泉に寄つて帰りやー、と言つて皆で送り出したのでした。

小川顕太郎 Original:2003-Dec-8;