京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Diary > 03 > 0412
 Diary 2003・4月12日(FRI.)

トランプ

 さういへば、長じてからは、ほとんどトランプといふものをやつた事がない。それどころか、あまりその存在について意識した事もなかつた。あれは、10 代の頃の暇潰し用の道具のひとつだつた。今は、それほど潰す暇もない。

 ところが、近頃、やたらとトランプに関する話を聞くのだ。店でトランプをやつてゐるお客さんもゐる。本日も、ふたつほどトランプに纏はる話があつた。

 ひとつは、マツヤマさん。そもそも、私にトランプに関する注意を喚起したのは、マツヤマさんである。マツヤマさんは、ちよつとしたトランプのコレクションを持つてゐるらしいのだ。その事を少し前に聞いてゐた私は、一度それを見せて下さい、と頼んでゐたのだが、今日、そのうちのひとつを持つてきてくれた。エルメスのトランプである。ちやんとトランプケースに入つてゐる。マツヤマさんによると、トランプは本来 2 組でひとつらしく、トランプケースは 2 組のトランプが入るやうになつてゐる。青と赤の 2 色。側面が金色であり、ジョーカーやエース、キングからジャックまでの図柄もとても洒落てゐる。これは、純粋にモノとして格好良い。マツヤマさんが集めるのも分かるやうな気がする。ところで、マツヤマさんは、トランプをちやんと使つてゐるのだらうか。

「もちろんですよ。トランプは、やはり使はないと。で、やるならブリッジですよ、ブリッジ。そもそも日本でトランプとして普及してゐるのは、だいたいブリッジサイズと言つて、ブリッジをするやうのものなんです。ブリッジは面白いですよ。ルールは単純ですが、奥が深くて。まあ、点数計算が多少ややこしいけど。」と、マツヤマさん。なるほど。

 もうひとつの話は、T 子さんから。T 子さんによると、米軍は、フセイン一族を探し出すために、まずフセイン一族の顔を兵隊たちに覚えさせやうと、フセイン一族の顔がキングやエースの図柄になつてゐるトランプを、軍隊内で配つてゐる(配る予定?)といふ。やはりアメリカでは、トランプはいまだに一般的なんでせうか。マツヤマさん、是非このフセイントランプを手に入れて、コレクションに加へて下さい。

 トランプ、案外くるかもしれません。

小川顕太郎 Original:2003-Apr-14;