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 Diary 2002・4月17日(WED.)

ミスター・ルーキー

 京極東宝に『ミスター・ルーキー』を観に行く。阪神タイガースに謎の覆面・凄腕ピッチャーが! 果たして阪神の優勝なるか? といった内容で、実在・歴代のタイガースの選手達も実名で出演しているという、タイガースファンなら必見! の映画。

 まあ、私はもう 10 年以上も野球から遠ざかっているし、現在のタイガースの選手達もほとんど知らないが、それでも子供の頃はタイガースのファンで甲子園にも行ったし、あの前回の優勝時には、しっかり熱狂したくちだ。だから、まー、そこそこ楽しむ事はできるんじゃないか? タイガースファンはこの映画を観ながら声援を送ったり、溜息をついたり、熱狂したりしているらしいが、そういったファンの生態を観察するのもまた面白いだろう、といった気楽な考えで上映に臨んだのであった。

 ところが、(映画の中で)試合が始まると、私自身がのめり込んでしまって、他のお客さんを観察している余裕がない。画面に向かって声援が飛んでいるのに気が付いたのは、最終試合の 7 回裏に登板してきて、ツーアウト満塁の危機を三振でおさめたミスター・ルーキーに対して、「よっしゃあ!!」と叫んでいる自分自身の声によってであった。私は去年、ヤマネくんに甲子園に連れて行ってもらった時に、我々の席の前にいた外野手の桧山選手を教えてもらったのだが、おかげで桧山がバッターボックスにたった時にすぐに分かった。ところが、桧山はツーアウト満塁のチャンスに凡打! こらあ、桧山! あかんやん、しっかりせえよ、男になれ!

 …そして問題のシーン。劇場内には拍手がわき起こり、私は感動のあまり涙ぐんでしまった。やっぱ***は違うよ! 期待に必ずこたえてくれるよ!! 私の中には 17 年前のアノ感覚が、はっきりと甦った。

 私は、この映画を観に来たタイガースファン達が、試合の流れに一喜一憂しているという話を聞いた時に、映画はもう筋が確定しているやん、と苦笑したものだが、そんな私は愚かであった。いくら筋が確定していようと、映画を初めて観る我々にとっては、確定していないのも同じなのだ! いやー、もうヒヤヒヤした。血圧が上がった。いったいどうなることかと思った。それにしてもみんなよく頑張った。拍手、万歳三唱、六甲おろしに颯爽と!

 あー面白かった。

小川顕太郎 Original:2002-Apr-19;