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 Diary 2001・10月8日(MON.)

畦石舎作品展

 みやこメッセの地下 1 階にある日図デザイン博物館へ、畦石舎作品展を観に行く。畦石舎は、何を隠そう私も属しているのだが、まだ始めて数ヶ月でまともなものが書けないので、今回は私は出品していない。というか、「『書』がやりたい!」と叫んでいたら、テラダさんに引っ張られて畦石舎に入ってしまった、というのが実情なので、いまだ畦石舎がどんな感じで、みんながどのような作品を書いているのか、さっぱり分かっていない。今日この作品展を観て、ははあなるほど、と頷いた次第だ。

 そもそも「書」や「篆刻」の作品展というもの自体、あまり観たことがなく、よく分かっていない。昨日この作品展を観にいったベッチは、『神田川』の歌詞を書いた書に驚いたようだったが、そういうのがあるのは知っていた。「近代詩書文」というのです。例えば近代詩書文の運動を起こし、引っ張っていった書家の金子鴎亭には、井上靖の詩というか文章を書いた『交脚弥勒』という作品がある。この金子鴎亭が、昭和 29 年に毎日書道展に「近代詩書文」部を創設した時は、従来の書家から激しく攻撃され、かなり揉めたらしいのだが、現在ではすっかり定着している。定着しているとはいえ、やはり普段あまり書に接していない人にとっては、変だよね。私も知識として知ってはいるものの、実際に今回も、江国香織の小説『きらきらひかる』の一節を書いた作品とか、忌野清志郎の歌の題名を彫った篆刻作品とかを観ると、変だなーと思ってしまった。

 そこを出て、近くだからついでに京都国立近代美術館に行き、「京都の工芸― 1945 〜 2000」を観る。なかなか面白い。工芸品好きのトモコは、熱心に観ていた。で、唐突ですが本日はトモコの誕生日だった。祝ってくれたみなさん、どうも有り難うございました。

小川顕太郎 Original:2001-Oct-9;