京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Reviews > 99 > 0801_02
Movie Review 1999・8月1日(SUN.)

なかなか良いぞ!「54

 ニュージャージーってところはニューヨークの近郊でありながら、ダサダサのところ出身の美形ボンクラ青年が、男前ひとつで 70 年代ニューヨークのディスコ:スタジオ 54 のバーテンにのし上がり、いい思いもしてみたり根がボンクラなもんでついつい調子に乗りすぎて痛い目にあったりというようなお話で、先だって話題になった、チンポのでかさひとつで成り上る『ブギーナイツ』とお話の構造はソックリなのであった。だからどうと言うこともないんだけれど、「一昔前の風俗再現もの」ってヤツはうまくいけばなんかタメになったような気になることができるので、ぢゃんぢゃん作ってもらいたいもんである。

『ブギーナイツ』は当時のポルノ映画の盛衰史がおもしろく、再構築されたトホホポルノ映画ぶりが爆笑ものであったが、『54』の場合もスタジオ 54 の再現ぶりが見物ですな。「女王も配管工も同じ身分なのが『54』だ」というようなモノローグがあり、さまざまな身分・階層・階級が渾然一体となって客のドーパミンを噴出させまくるところは今日のクラブへと連綿と受け継がれているのであるが、クラブ・メトロで毎月開催されているところの『Diamonds Are Forever』は正当な継承なのかなと思ってみたり。主人公のボンクラ青年が初めてスタジオ 54 に足を踏み入れるシーンは、初めて『Diamonds Are Forever』にでかけたボク自身の体験と重なって、涙なしには見られない映画なのであります。って泣きはしませんでしたが。

 要は『54』を見たならば、ぜひメトロの『Diamonds Are Forever』に出かけてみていただきたいし、『Diamonds〜』が好きならば、『54』もぜひに、ということだな。

『オースティン・パワーズ』ことマイク・マイヤーズが別人格で出ていて、ジャンキーな感じでいいのよ。これが。

BABA
Original: 1999-Aug-01;

レビュー目次

Amazon.co.jp アソシエイト