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 Movie Review 2005年6月15日(Wed.)

最後の恋のはじめ方

 その想い、恋にしましょう。ババーン! 『最後の恋のはじめ方』とはなかなかよい日本語題名である、うむ。と感心しましたが原題は“Hitch”、主人公のニックネームで面白くもなんともないですな。外国映画には主人公の名前・ニックネームをそのまま題名にしたものがよくありますね。『ヒッチ』では中身がさっぱりわからんので『最後の恋のはじめ方』と。

 ではここで映画トリヴィアクイズ! 次の作品の、日本での公開題名を答えなさい。(各5点)

  • Kuffs
  • Bullit
  • Brannigan
  • Shane
  • Bobby Deerfield
  • Veronica Guerin

 …少し、難しかったでしょうか? ってそんなことはどうでもよくて、ウィル・スミス製作・主演オレ様ロマンティック・コメディ、扮するは、デート・コンサルタント、今回の依頼人は、太め・毛髪少なめ・身長低めのモテナイ君アルバート、彼が恋したのは大金持ちニューヨークセレブ美女アレグラ。…さしずめ私が化膿しまい、もとい、叶姉妹に恋してしまったみたいなもんでしょうか。ってよくわかりませんが、アルバートの恋が成就するなんて絶対ありえない! と思うところ、そこはさすがヒッチ、

「ヘイ、アルバート、ミケランジェロが描いた『システィナ礼拝堂』壁画を知ってるか? オレがミケランジェロで、キミはシスティナ礼拝堂だ!!」

 と、不可能恋愛への挑戦が始まるのであった。ババーン!

 ヒッチはアルバートにアドヴァイスしまくりつつ、自身もゴシップ誌記者サラ(エヴァ・メンデス)にアタックしまくる! という、グッタリするほどロマンティックなお話、上記のようなウィットセリフが笑かすし、ヒッチのデート・テクニックの数々が面白く、たとえばクラブで美女発見! しかし彼女は男どもに囲まれている、いかに彼女と話すキッカケを作るか? みたいなトンチの数々、「これは使える!」と映画館の暗闇で思わずメモを取ってしまった私なのでした。ウソ。

 それはともかく監督アンディ・テナントは『エバー・アフター』『アンナと王様』『メラニーが行く!』の人、まあそういう感じで、今回もズバ抜けて面白いわけではないし、結末ももたつく感じ、しかし、全編ウィル・スミスの魅力炸裂! さらにモテナイ君アルバートを演じるケヴィン・ジェームズが素晴らしい! これぞありうべきコメディ演技、まーとにかく何をやってもヘマばかりでくどさ全開! しかしアルバート曰く「でも、ボク、ダンスは大得意なんだよ!」と披露するノリノリダンスは、ヒッチならずとも唖然とするダサさ! 最高です。

 こういうロマンチック・コメディは、男子一人で見に行くには気がひけ(気にしてませんが)、カップル限定のところ、この作品は「モテナイ君がいかに、ホの字の彼女とデートするか?」のハウトゥ物でもありますので、モテナイ男子諸君もぜひぜひ、メモ片手に劇場にかけつけるべし! わかりました!! …おっと! 自分で返事してしまいました! てへ。

 音楽も無闇にカッコよく、ニューヨークのあちらこちらのデートスポットなど風俗描写もふーむ、なるほどって感じでそこそこオススメでーす。

☆☆☆(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2005-Jun-15;