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 Movie Review 2003・4月28日(MON.)

ベッカムに恋して
のみどころ

ヤマネ
ベッカムはイギリスのスポーツ長者番付当然 1 位だが、資産が 5000 ポンド(97 億円)だって。もらいすぎでは?
ショウヘイ
半分くらいはジャパンマネーでしょう。ふふふ。日本の底力を思い知ったか大英帝国め!
ヤマネ
(何?) レアルへの移籍が噂されているがマンチェスターの街を荒廃させる気でしょうか。
ショウヘイ
どうなんでしょう。中田英がマンチェスター入りという話もあります。そうなれば街が荒れることはないでしょう。なにせ中田は日本の至宝、またの名を「歩くジャパンマネー」ですからな。アーハッハッハッハ!
ヤマネ
(何?) さてさて、原題は“BEND IT LIKE BECKHAM”でございます。直訳すると「ベッカムのように曲げろ」。さて何を曲げましょ? …へそかな?
ショウヘイ
ベッカムといえばあの美しい軌道を描いて曲がるフリーキックとクロスボールです。ま、僕も蹴れるんですが。
ヤマネ
ふーん。見たことがないなぁ。
ショウヘイ
あと“bend”には「相手の意志を曲げる」、つまり「屈服させる」とか「納得させる」という意味もある。
ヤマネ
なるほど。ベッカムはフランス W 杯のアルゼンチン戦で軽率なファールをして退場になり、それが原因で敗退したと英国民から非難されました。コロンビアなら殺されてもおかしくはなかった。しかしその後は地道に質の高いプレーをし続け、非難の声を黙らせてついには人気を取り戻しました。日韓大会ではキャプテンです。
ショウヘイ
この映画で言うと、サッカーを反対されたサッカー好きのインド系女の子が親、そしてインドの伝統そのものに立ち向かって屈服させることですね。ついでに恋愛も友情もうまくいっちゃう映画です。
ヤマネ
「するな」と言われれば言われるほどやりたくなるのが人間です。これは阪神にも通ずる。
ショウヘイ
意味が分かりません。さて、この邦題『ベッカムに恋して』は原題の意味を無視してますね。僕が邦題をつけるとしたら「ハートはいつもオフサイド あなたはいつもオンサイド〜曲げるベッカムに恋して」です。
ヤマネ
考えすぎ。しかも副題がそのままやし。僕ならもっとシンプルに「踊るベッカム」。
ショウヘイ
100 %インド映画やん!
ヤマネ
そんなことより主演の女の子二人がベッカムから主役の座を奪っていた。というよりベッカムが必要ですか? 、この映画。
ショウヘイ
何を言うか。空港でばったり出会う主人公とベッカム。そこにはもちろんヴィクトリア夫人も! その後、衝撃のラストへとなだれ込む…
ヤマネ
おいおい、ネタバレ注意だぜ。『走れ! イチロー』を見た人は、あんな感じだと思ってもらっていいです。あとスコールズの出番が少ないのが不満といえば不満だ。
ショウヘイ
「見どころ」いちおしの逸材なのにね。でも「スコールズに恋して」は成り立たない。なぜなら、あの顔には死相が出てる。
ヤマネ
ところで、ファン・ニステルローイの凄さを知っていたら怖れ多くもマンチェスターのストライカーをあのインド娘に出来るでしょうか?
ショウヘイ
つまり「出来るわけがない」とおっしゃりたいのですね。それは女子サッカーに対する男の偏見と受け取ってよろしいでしょうか? この偏見にプチッときた貴女。そんな貴女にこの映画をオススメします。★★★
ヤマネ
あれ。また僕が悪者になっているぞ。そうそうミア・ハム(アメリカ女子のエース)がちらっと出てくるが、やはりかっこいいと僕は思います。名誉挽回だ。
ショウヘイ
っていうかぶっちゃけた話、主人公を含めてみんな下手っぴだ。フリーキックのシーンもキーパーの位置がおかしかったりと、指導したスタッフはとてもサッカーを知っているとは言えないね。ま、そんなサッカーのシーンはどうでもよくって周りの人間がかなりオモシロイ。何度も笑いました。
ヤマネ
サッカーの面白さって映画では伝えにくいからねえ。同じスポーツでもアメフトや野球やバスケットは時間がある程度コントロール出来るから映画むき。だからサッカーを取り上げた映画の場合、試合には全く期待出来ないから、周りの人間関係や、その他のドラマで盛り上げるしかない。そういう意味ではファミリーものとして秀逸で、面白かったと思いますよ。ていうかどんな映画か全く予備知識がなかったのでベッカムのおっかけの子の話かと思ってました。…インド映画とは驚きだった。
ショウヘイ
いやだからイギリス映画なんですけど。『リトルダンサー』の女の子インド映画版といった感じか。
ヤマネ
ベッカムのように曲げたい人にはもちろん、スコールズのファンの人にも絶対オススメです。

☆☆☆(☆= 20 点・★= 5 点)

ヤマネ×ショウヘイ
Original: 2003-Apr-28;

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