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Event Review 2000・3月22日(WED.)

ケブ・ダージ、リターンズ

 僕にとっての良いパーティーとは、やばい音楽や、酒や、友人たちとの馬鹿騒ぎなどによって特徴付けられる。握手に始まり、拍手に終わるような(c. ゴアテックス)、まるでストレス飛ばすジェット・バスのような(c. ライムスター)、真夜中中のまじないのような(c. ツイギー)、そんな濃密な時間を過ごしたいがために、僕はいつもエントランスをくぐる。

 なるほど、それらは極めてシンプルなことだ。しかし、そのシンプルさのゆえに、僕は深みにはまる。眉間にしわを寄せたような過剰に重いフレイズは禁物だ。全ては言語ゲーム(c. ヴィトゲンシュタイン)だって? なるほど、そうかもね。

 でも、だからどうしたの?

 僕は、哲学的命題に真っ向から答えることを放棄したところで、ただ踊り、日々を生きている。それは手段であると同時に、目的でもあるのだ…。

 さて、藤沢に再度飛来した赤い彗星は、また奇蹟を起こした。ここでその事について詳細なレビュウを試みることもできよう。しかしながら、僕はそんなことをしたいとは思わない。ケブ・ダージの凄さが知りたいなら、まず彼のプレイを間近で感じるべきだ。もちろん一般的なレビュウによって、ある程度のことを知ることはできよう。だが、そんな「一般的なレビュウ」などは、正直、僕にはどうでもよい。結局、あの日あの場所にいた者にとっては全てが自明だろうし、あの場にいられなかった人にとっては、ただそのことを残念がるしかないだろう。だから、僕はケブのプレイをあれこれ語りたくないのだ。

素晴らしかった

 あえて言うなら、そんな一言で十分だろう。

 また、これは重要なことだが、藤沢の奇蹟はケブだけの手によって起こされたわけではない。まず So Phat! Foundation の面々(Watanabe、Nick、Kazoo→、Dai、Yamaken)や、自ら裏方の役割を引き受けてくれた人々の尽力に大きな感謝を。「あの日」があったのは、彼らのおかげである。さらに、あの場所に集ったオーディエンスに大きなリスペクトを。読み手の存在によってはじめて、テクストがテクストたりえるように(c. バルト)、パーティーをパーティーたらしめたのは、彼ら、彼女らの力である…。

 てな感じで、レビュウのかわりとさせていただく。

 May the Funk be with you!

01:web site→the room 01 Original: 2000-Mar-22;

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