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Movie Review 1999・8月20日(FRI.)

セレブリティ

 京都朝日シネマに見に行ったのであるが男の客はボクひとりか。みんなデカプリオを見に来てるんだな。デカプリオが出ているところは場面は少ないが突出しておもしろいのでそれも正しい鑑賞態度だと思う。

 ウッディ・アレンの映画はクセがある、と思うので好きな人ははまるが、ボクはどちらかといえば苦手である。『ブロードウェイと銃弾』はたいそうおもしろかったけど。短いエピソードを積み重ねていくという語り口で、それらのエピソードには一応オチが付くのだが、いつもはずしてるなあ、とボクは思うのだがみなさんはいかが?

 今回はウッディ・アレン版『甘い生活』という趣向で、主にニューヨークのセレブの間をチョロチョロする作家志望の記者が主人公。ケネス・ブラナーが主人公を演じておりウッディ・アレンを見なくて済むと思ったらこれがウッディ・アレンそっくりの演技でイライラします。

 デカプリオ、メラニー・グリフィス、ウィノナ・ライダーなどが出てくるのでとりあえず退屈はしませんし、スヴェン・ニクビスト撮影によるモノクロ映像がたいそう美しくそれを眺めているだけでも飽きない。スヴェン・ニクビストはイングマール・ベルイマンの映画の撮影で有名な人ね。

 なんでもいいからデカプリオが見たい、という人にはオススメ。「ウッディ・アレンの映画を見た」などとのたまうとインテリっぽく見えるのでそういう点でもオススメ。つまらん悩みにえんえんつきあわされてしまうのですが。

 この映画のパンフもスーパー・タコである。ガーデン・シネマのパンフはかねてより文字組みがデタラメなウルトラ・タコなパンフを作るところとしてボクの中では認知されていて、ひところよりはマシになったとはいえ、やっぱりタコ。新聞調の紙にドカンとモノクロ写真を配し映画のセリフが英文で配置されているのだが、ページの境目に文字を持ってきたら読みにくいし、ズレてブサイクだと思うぞ? こんなデカいパンフは収納に困るし、新聞紙風だから、勝手に捨てられてしまいそうだし。でも 600 円だったからまだマシか。このタコパンフブームがバブルの名残の一過性のものであることを望む。

BABA Original: 1999-Aug-20;

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