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 Diary 2003・4月27日(SUN.)

SARS

「SARS って、アメリカの陰謀ぢやないんですか?」といふ意見を、私はすでに 5 人以上の人から聞いてゐる。それに対して私は、「さうに決まつてゐるぢやん」と答へるやうにしてゐるのだが、それにしても、SARS って一体何なんだらう。

 とにかく、この謎の新型肺炎のおかげで、アジアは無茶苦茶だ。アメリカのイラク侵攻とあまりにも上手く時期が一致してゐるので、これはイラク侵攻から世間の注意を逸らす陰謀だ、といふ意見が早々と出たのだけれど、イラク侵攻も一段落した今となつては、SARS 自体がイラク侵攻の延長上にあるアメリカの陰謀なのではないか? といふ邪推に変はつてきた。実際、中国の惨状を見てゐると、アメリカの陰謀ではないか? といふ気持ちが強まつてしまう。アメリカは、イラクの次は北朝鮮だ! と息巻いてゐるし、その北朝鮮のバックにゐるのが中国なのだから、中国は狙はれて当然なのだ。

 さう考へれば、日本には SARS 禍が(まだ?)ないのは、日本がアメリカのイラク侵攻を積極支持したおかげかもしれない。日本はこれから、アメリカが今回のイラク侵攻で使つた 1000 億ドルとも 2000 億ドルともいはれるお金を負担しなければならないので、病気になつてはいけないのだ。アメリカは日本人のことを、自分達のために働く奴隷、あるいは労働ロボットと考へてゐるやうだからね。ま、現状、似たやうなもんなんだけど。

 しかし、だからと言つて安心、といふ訳にはいかないだらう。ラムズフェルド国防長官らがまとめた「今ある危機」といふレポートには、アメリカの脅威となりうる可能性のある国を事前に潰す、といふ戦略が書いてあつて、その対象に、中国とともに日本もあがつてゐるといふ話だから。さういへばアメリカは、イラク侵攻に反対したフランスに対して、「制裁する」と宣言した。凄いことを言ふなあ、いつたい何様のつもりなんだらう、とビックリしたのですが、まあ、王様のつもりなんだらうなあ。世界の王様。

 世界の王様は、今度の SARS 禍を「神の思し召しだ」と考へてゐるのだらう。増えすぎた世界の人口を減らすため、アジア人の数がここでドッと減るのは神の思し召しだと。だから我々は「ケッ、アメリカの陰謀とちやうんか」と呟く。これは、正当な行為でせう?

 陰謀に負ける訳にはいかない。

小川顕太郎 Original:2003-Apr-28;