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 Diary 2002・8月28日(WED.)

お盆休み日記
リターンズ

 え? なんでまたお盆休み日記を書いているのかって? いや、まあ、これで終わりにするので、勘弁して下さい。お盆休み日記、とか言っても、ちっとも休めなかったので、一度くらいは休みたいんですよ。夏も過ぎゆくことだし…。ではまたー。


















 ……あ、いや、けっこう気が弱い私は戻って来ちゃいましたよ。えーと、そうですねえ、そうそう、鹿砦社が出している「スキャンダル大戦争」という雑誌があるんだけれど、その 2 号が出ました。で、これにですねえ、あの大江健三郎の『セブンティーン第二部 政治少年死す』が載っているんですねえ。これは「不敬小説」として封印されている小説。いわゆる「幻の小説」という奴ですね。どうやら大江自らが封印しているらしく、文庫本には『セブンティーン第一部』しか収録されていない。私は第一部の方は読んだのですが、これが滅法面白く、ぜひとも第二部も読みたい! と思っていたので、さっそく買いました。読むのが楽しみ。

 ちなみにこの雑誌には、『セブンティーン第二部 政治少年死す』と並ぶ不敬小説として有名な、深沢七郎の『風流夢譚』も載っています。これももちろん、右翼が怒って殺人事件を起こしたもんだから絶版、封印されていて、ふつうは読めない小説です。が、実はこちらの方は、読んだことがある。高校時代の教師が、学生運動崩れで、この小説をコピーして配って生徒に読ませていたもんで。夢の中で革命が起こり天皇陛下がギロチン刑に処される、という内容の話で、惚け加減がなかなかに面白い。もちろん教師は、「反天皇」小説として、左翼的な教育効果を狙ってこの小説を読ませたのだろうが、私は「こりゃ面白い、はははははー」と笑いながら、しっかり尊皇派になったので、教育の効果なんて当てにならないもんだ。……あ、いかんいかん。こんな話をしていると、また長くなる。それではみなさん、また明日ー。オパールで会いましょう。

小川顕太郎 Original:2002-Aug-29;