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 Diary 2002・4月21日(SUN.)

殺しが静かに
やって来る

 マツヤマさんに借りたビデオ『殺しが静かにやって来る(セルジオ・コルブッチ監督・1968 年)を観る。これはマツヤマさんの強力お薦め作品で、クラウス・キンスキー好きの私としても、クラウス・キンスキーが準主役を務める映画とあって、前から観たかった一本だ。

 ウエスタンとしては異色の銀世界が舞台で、終始重苦しく、厳粛な雰囲気で話は進行する。そこに絶えず流れるモリコーネのせつない旋律。そして訪れる衝撃のラスト。いや、これ、ほんとに驚きました。思わず「ええ! ?」と声が漏れたほど。これは…異様な作品でしょう。カルト作として、多くのファンに愛されているのが、じゅうぶんに納得できる。それにしても、なるほど、マツヤマさんはこういう作品が好きなのか。何かが分かったような気がする。

 そのマツヤマさんとジェットセットのウチカドさんが、オパールのカウンターで激論、いや口論、いやいや仲良く喧嘩? あるいは激しく漫才、ああ! なんて書けばいいんだ! ウチカドさんが「この事を是非、日記に書いて下さいよ」と言い、マツヤマさんも「ああ、ボクもいいよ、書いてもらおうじゃないか」と言ったもんだから、こうやって書いているのですが…。そのー、微妙に論点がズレながらのお二方の応酬は、なかなかに凄かったです、はい。でも、マツヤマさんちょっと押され気味。

 私なりに分析しますと、マツヤマさんは常にまっとうに自分の理の正しさを証明しようとします。対して、ウチカドさんは、自分の土俵に話を持ってくるのが絶妙にうまい。そして、ウチカドさんの土俵においては、マツヤマさんの理なんて最初から通っていないので、マツヤマさんがいくらまっとうに理を述べても、そこから少しずらしてウチカドさんの土俵に話が持ってこられて、そこでマツヤマさんの理が否定される。というのの繰り返しです。マツヤマさんは納得できないから、何度でも理(それ自体は恐ろしく正しい)を述べて、そのたびにうっちゃられる。といった所なのですが…。

 まあ、私の分析なんていい加減なものですから、「朝までやる!」と意気込んで夜の街に消えていったお二人の健闘を祈って、ここで筆を置きたいと思います。

 いやはやー。

小川顕太郎 Original:2002-Apr-23;