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 Movie Review 2004・1月2日(FRI.)

オパール
映画ベスト 10 2003
Vol. 2

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オイシン
お待たせしました! 7 位の発表…ですが、7 位はなくて、6 位がふたつです!

6 位『イン・ディス・ワールド』

オガケン:未見 BABA:選外 ヤマネ:2 位 …(9 点)

ヤマネ
『イン・ディス・ワールド』はほんまに凄い映画ですよ。あまりの臨場感に目がスクリーンに釘付けになりましたもん。怖すぎて画面を直視出来なかったくらいです!
BABA
どっちやねん。って怖いシーンは直視しても真っ暗なんやけど。にしても映画史上画期的な作品だったなー。あの怖さは尋常じゃない!
ヤマネ
正体不明な人々に自分の命を託すことだけが人生の希望という、あまりにもチャレンジングな現実をわかりやすく見せてもらっちゃって圧倒的に感動しました。いやーコンテナ怖い! 怖すぎる! もう一生コンテナには乗りたくない!
BABA
って乗ったことあるんかい。生き残れたらめっけもん、みたいな。史上最高に手に汗握るシーンだったなあ。というか、これぞ最高のロードムービー、これがホンマのロードムービーだ! みたいな。
オガケン
BABA さんは、マイケル・ウィンターボトム好きですよね。
BABA
好きというか、ハッと気がついたらほとんど見てしまってるって感じですわ。 『24 アワー・パーティピープル』も昨年で、まあまあ面白かったですけど、『イン・ディス・ワールド』の方が 1 万倍オススメです。
ヤマネ
『24 アワー…』は個人的にはそんなに好きじゃなかったです。手持ちカメラとかグリグリ揺れるしデジタル画像も気になったし。あの時代の雰囲気をリアルタイムで体験してないとそれほど楽しめないんとちゃいますか。キャメロン・クロウの『あの頃、ペニーレインと』みたいなノリですよね。
BABA
手持ちデジタルカメラは、『24 アワー…』で試して、それが『イン・ディス・ワールド』でがっちり結実したという感じですね。にしても、普通はなかなか見られない世界を映画で見られて、素直に目が喜んでいる感じでした。
ヤマネ
『裸足の 1500 マイル』もそうですけど、欧米以外にスポットを当てた映画ってやたら面白いのが多いですよね!
BABA
つまんないのもあるけど。というか、こういう映画をイギリス人の若手が撮った、というのが素晴らしいと思います。マイケル・ウィンターボトムは、「始めはただシルクロードのロードムービーが撮りたかったんだけど、難民の問題を取り上げないのは不誠実だと思った」みたいなことを言ってて、とにかく誠実なヤツなんやなあ。
オイシン
僕は見に行こうとしたんですけど、見逃しました。あー、もう終わってる! って。
ヤマネ
終わってるのはオイシンとちゃうん!? みたいな。
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同点 6 位『座頭市』

オガケン:2 位 BABA:選外 ヤマネ:選外 …(9 点)

オイシン
さて! 次に同じく 6 位の座頭市ですがー。以下、ネタばれしてますので未見の方はご注意ください。
ヤマネ
あれ、オイシンって司会?
オイシン
…。そのつもりですけど。もっとしっかりしないとダメですかねー。
ヤマネ
ううん、別にいいよ。 
オガケン
個人的には『Dolls』が全くダメやったし、ちょっとタケシあかんのかなと凹んでたところに『座頭市』。嬉しかったねえ。評価のポイントとしては、何ケ所かアドレナリン大噴出のシーンがあったこと。賭場で暴れるところとか、目が開くところとか。
ヤマネ
目が開くところでですか? 僕は、「あ、ひらいたぜぃ」っていう感じだったんですけど。
オガケン
そう? 僕は瞼が持ち上がる音まで聞こえたよ。ゴゴゴーって。
ヤマネ
ゴゴゴーって…。
オガケン
あそこで、あ、目が開いた! 目が青い! そうか! 座頭市は異人さんだったのかー!! って、分かるわけじゃない。もう、ホントびっくりしたよ。たけし天才。
BABA
『座頭市』はアクションの編集が凄くいいと思いました。『Brother』まではダイナミックな編集とか、移動撮影が厳しかったと思うんですよ。それが『Dolls』の文楽のシーンとか「おお!」って感じで凄くよくなってきて、今回の『座頭市』は凄く気持ちよかったです。
ヤマネ
浅野忠信と対決する前の編集は鳥肌が立つほど格好良いですね! 浅野忠信が近づいていくのをもっと時間をかけて盛り上げるとこでしょう、普通。それがばっさり省略されていたのは最高っす!
オガケン
何と言っても商業的に売れたのも気持ちいいね。「初めて売れて嬉しい」とタケシも言っているぐらいだから。それに座頭市を蘇らせただけでも評価出来るでしょう。巷では座頭市ブームだよ。DVD のボックスは出るわ、本も色々と復刻するわ。
オイシン
『座頭市』は…見逃しました。
ヤマネ
オイシン終わってる!
BABA
オイシン終わってる!
オガケン
オイシン終わってる!
オイシン
…。
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5 位『戦場のピアニスト』

オガケン:選外 BABA:1 位 ヤマネ:選外 …(10 点)

オガケン
いい映画でしたね。各方面で絶賛され尽くされているんですけども。
BABA
うわ! ベストテンに入れてるのは僕だけですか。僕はポランスキー監督が好きなんで、それもあって 1 位。メチャクチャ格好良かった。凄い緊張しながら映画を見てました。
ヤマネ
好きな監督を言うなら、僕は断然、星野監督ですけどね! でもこれからは岡田。
BABA
はいはい。凄く演出を施してるんだけど、的確なのがよかった。バチグンにクールだし破綻も無いし。映画館を出た後に、「がっしりとした映画を見た! じーーーん」と感じられるのがやっぱりいいです。浮足だってるみたいな? エイドリアン・ブロディの好演も光っていたし。『ブレッド & ローズ』とあわせて、2003 年の主演男優賞はエイドリアン・ブロディに断然決まり!
ヤマネ
うわ、決められちゃった! でも異論ないです。エイドリアン・ブロディ、ピアノ弾いているふりが最高でしたね! オイシン、君はエイドリアン・ブロディを知っているのか!? どーなんだ、はっきりしろぃ! エイドリアン・ブロディ! エイドリアーーン! エイドリアーーン!
オイシン
って『ロッキー』ですか!? 何度も連呼しないでください、知ってますよ。アカデミー主演男優賞も獲ったじゃないですか。
ヤマネ
なんだあ、そうだったのか。
BABA
…。ポランスキーは古い監督で、50 年代から頑張ってきて、ここでこのような傑作を撮ってしまう、というのがいいです。演出が王道ですよね。
オガケン
大抵の映画で泣く私も、これでは泣きませんでした。それが良かった。
BABA
超クールやしね。難点といえばみんなが英語を喋っていることかな。なんでやねん。『スパイ・ゾルゲ』も気持ち悪かったけど。アメリカ人は字幕付きの映画を見たがらないそうで、最大のマーケット・アメリカで稼ぐためには仕方ないのかなあ。アメリカ人には、字幕で映画を見るのに慣れてもらいたいぞ。
オガケン
『ラストサムライ』でも最後の場面で明治天皇と大村が英語で喋り合う場面は、何なんだ! と思いましたね。でも、あれは面白かったけど。
BABA
あそこはアメリカ人へのメッセージだから、あれでいいんですよ。適当ですが。
ヤマネ
『イン・ディス・ワールド』では、映画の一番最初に字幕で「主人公の少年が理解出来ない言葉は字幕が出ません。少年と共に旅をお楽しみ下さい」と出る。楽しむどころじゃないんですけど。あれは良かったなあ。
オイシン
えー、話は尽きませんが、続きはまた明日。チャオ!

Vol. 3 に続く…

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オガケン, ヤマネ, BABA, オイシン Original: 2003-Dec-31;

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