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 Movie Review 2002・11月13日(WED.)

プロフェシー

 犬男リチャード・ギア主演、監督は『隣人は静かに笑う』のマーク・ペリントン。『隣人は静かに笑う』は、やたらムーディーかつ勿体ぶった演出で、お話はさっぱり面白くない映画として記憶しておりますが、今回も壊滅的でした。

 原題は“The Mothman Prophecies”――すなわち「蛾男の予言」。なんでもアメリカ各地で「蛾男」が目撃され、色々災害の予言をするという都市伝説があるそうです。『ルール』『ジーパーズ・クリーパーズ』など、米国では「都市伝説もの」が流行しているみたいですね。日本で言えば「口裂け女」をムードたっぷりに映画化しちゃったみたいなもの、といえばこの映画のくだらなさがご理解いただけるでしょうか? …って面白そうですね。

 主人公・犬男リチャード・ギアは、ワシントン・ポストの看板記者。妻を事故で喪ってから、色々と「電波」を受信するようになります。「電話から変な音が聞こえる、これは何かのメッセージである!」って、なるほど、アメリカではトップジャーナリストですら「電波系」なのであった。

 しかも「この映画は実話にもとづく」そうです。どういう「実話」かというと、アメリカのポイントプレザントという地方都市で、1996 年頃から、「2 m 近い巨大な蛾を見た」「木立から“茶色い人”が飛び立つのを見た」「赤い浮遊物を見たが、後を追った犬が行方不明になった」との怪現象があいついだ、という「実話」です。いや、そういう証言があったというのは事実かもしれませんが…。本来、それらの証言の本質を見抜くべきジャーナリストが率先して「電波」を受信・発信するのですから、アメリカはたいしたものです。桑原桑原。

 似たような「トンデモ超常現象」を題材に取り上げつつ『サイン』はクールだったなあ、まったく M ・ナイト・シャマランは偉いや。うむ。

 うーんと、うーんと、…うーんと、つまらない映画を見るのが好きな方にオススメ。

(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-Nov-13;

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