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 Movie Review 2002・6月21日(FRI.)

カラー・オブ・ライフ

公式サイト: http://www.vpn-tv.net/

 関西ではテレビ大阪で放映され、京都人大多数は見ることができなかった伝説のテレビ番組『バーミリオン・プレジャー・ナイト』。なんちゅうか、『モンティ・パイソン』みたく脈絡なく色んなコーナーがつづられ、ナンセンス満載、アートっぽさ満載、エロもあるでよ、「こんなテレビ番組なかったじゃん?」って感じでヤングに大ウケ、今回、傑作スケッチを厳選し、若干の解説シーンを追加、98 分の劇場用映画にまとめられました。

 白状しますと私、石橋義正監督の大ファンで、石橋監督が学生時代に手がけた演劇『三匹の泥棒』(だったかな?)をわざわざ見に行ったり、比叡山頂遊園にて期間限定で開催された『ビリオン・ダラー・ゴールデン・バッカス』も息せき切って初日に駆けつければ、「まだ出来てないんです」といわれて後日わざわざ出直したり、と、勤勉にオッカケてたものです。うーん、『バーミリオン・プレジャー・ナイト』にも出演したかった! …という話はどうでもよく、何せ大ファンなものですから冷静にレビューできません。わー。わー。きゃー。

 …気持ちを落ち着けて、気になったことひとつ。その昔 1986 年にパリのポンピドゥ・センター『前衛芸術の日本』展で日本の現代美術が回顧されたのですが、そこに並べられた作品から受ける印象は、「陰惨」。海外(主にヨーロッパ)で評価される日本美術は陰惨である、と言えなくもない、…って、つまんないこと書いてますね、私。それはともかく今回、『バーミリオン…』の傑作をまとめてみると、あちらこちらから陰惨さがにじみ出ております。…だから何? いや、大半の落ちが、圧倒的なる破壊。ひとつふたつなら「あはははは」と笑っていられるのですが、ここらでポッと心あたたまるエピソードも欲しいなあ、と、ファン私はソッと独りごちたのでした。

 そんなことはどうでもよく、5 分程度の色んなスケッチの連発ですので、気に入るヤツが必ずあるはず。いや、何が面白いのかサッパリわからない方もおられるでしょうが。私の場合、今回初見のカワイオカムラ作『Head Wrest』、カネショウ作『The Rule』が素晴らしいと思いました。ああ、でも、いちばん好きだった粘土アニメ漫才も入れて欲しかった。アレもコレも。わー。わー。きゃー。

『バーミリオン…』見たことある人もない人もぜひ。バチグンのオススメ。大ファンなんで、点数つけられませーん。あしからず。わー。

BABA Original: 2002-Jun-21;

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