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 Movie Review 2002・6月11日(TUE.)

サウンド・オブ・
サイレンス

 もちろんサイモン & ガーファンクルとは何の関係もなく、原題は“Don't Say A Word”…って、映画を見てもよくわからないのですが、それはともかくニューヨーク、感謝祭の朝、精神科医マイケル・ダグラスは忽然と娘を誘拐されてしまいます。犯人の要求は、午後 5 時までに精神病患者の少女から、ある番号を聞き出すこと。ニューヨークを舞台に、マイケル・ダグラスの孤独な戦いが今始まる。ダダーン!

 全然脈絡なく描かれていくエピソードが少しづつひとつの事件にまとまっていく展開はお見事! …といいたいところですが、原作が抱える欠点なのかどうなのか、色々問題の多い脚本となっております。

 まず、犯人グループは人の命など何とも思わない冷酷なヤツらなので、マイケル・ダグラスが「秘密の番号」を聞き出せば、娘もろとも一家皆殺しの目に会うのは確実。観客としては、「おいおい、あんまり一生懸命治療にあたってもアカンぜよ、何かトンチを巡らさないと」と余計な心配、なんだかサスペンスを削がれてしまうのですね。

 また、なぜか犯人グループは「午後 5 時まで」とタイムリミットを設けます。しかし、このタイムリミットは全然意味なし。アホかと。

 要は、ダグラスも犯人グループもイマイチ頭が悪くてオモチロくないのでちゅ。ってなぜ幼児語なのかよくわかりませんが、まあ『デンバーに死す時』『コレクター』のゲイリー・フレダー監督にしては面白いのでオススメです。マイケル・ダグラスは不倫チックな濡れ場がなくとも圧倒的な父性を発揮する好演。

☆★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-Jun-11;

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