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 Movie Review 2002・7月12日(FRI.)

スター・ウォーズ
エピソード 2
クローンの攻撃

『エピソード 1』は、なんだかんだいってもジョージ・ルーカス 22 年ぶりの監督作で、どうにもこうにもピントの定まらないどうでもいい作品に仕上がってしまい、さてさて『エピソード 2』はどうしたものかというと、より進化した CG をバンバン使ってほのぼのした超絶アクションが繰り広げられ、アミダラ王女と、すっかり「ニュー・キッズ・オン・ア・ブロック」の後ろの人みたいな青年に成長したアナキン・スカイウォーカーが道ならぬ恋に落ちたはいいのだけれども、ノンビリと滝の見える丘へとピクニックしてさ、あはははははと抱き合ってさ、草原をゴロゴロ転がるにいたって、私、ブチ切れましたよ。お前ら、『スター・ウォーズ』をわかっているのか? この共和国の非常時にイチャイチャするとは! 正座させて小一時間問いつめたい。

 そんな中にあって救いはユアン・マクレガー扮するオビワンです。アミダラ暗殺計画の謎を解くべく孤軍奮闘、ジェームズ・ボンドみたいでいい感じ。オビワンのおかげで何とか席を立たずに見続けられたのですが…アナキン、オビワン、アミダラが敵に捕まって、処刑場へキリキリ引っ立てられるシーンから、今までは何だったのだ? とバチグンに盛り上がり始める!!

 サミュエル・L ・ジャクソンも『エピソード 1』では見せ場がなくて、「お前、何しに出てんねん! ギャラが欲しいだけと違うんか?」と突っ込まれてましたが今回は大活躍、さらに C3PO のコメディ・リリーフぶりも最高です。ジャンゴ・フェットの息子(クローン)もメチャおもろいし、そしてヨーダ、カッコ良過ぎ! コレコレ、『スター・ウォーズ』はこうじゃなくっちゃ。

 前半の圧倒的な退屈さがあってこそ後半の大活劇が生きた、と言えなくもないですけど、前半もうちょっと何とかならんかったのでしょうか。

 例えば『帝国の逆襲』の場合は、ハリウッド黄金時代の名シナリオライター、リー・ブラケット(『リオ・ブラボー』など)や、『白いドレスの女』の監督としても知られるローレンス・キャスダンらを脚本に迎え、ハリソン・フォードとレイア姫のロマンスはアメリカ映画の定石を踏まえまくってなかなかの面白さで、今回のアナキンとアミダラのラヴロマンスもその線でグッと魅力的なものにしておれば、前半もう少し面白かったのにね。

 とはいえ、『帝国の逆襲』以来のバチグンの面白さ、ラスト、ジョン・ウィリアムズの名曲『帝国のテーマ』が鳴り響いた瞬間、私は、『エピソード 3』も何だか楽しみになってきたーーーー、と盛り上がってしまったのでした。

 これまで『スター・ウォーズ』見たことない方、途中でやめてしまった方も、今回の後半はバチグンですので、ガマンしてシリーズ通して見てください。ジョージ・ルーカスも徐々に調子を取り戻しつつあるみたいなので、きっと『エピソード 3』はもっと面白いはず。では May The Force Be With You !

☆☆☆(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-Jul-13;

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