京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Reviews > 01 > 1109
Movie Review 11月9日(FRI.)

キャッツ
 & ドッグス

 えーっとですね。説明するのも面倒ですが、一応説明しますと、猫が犬を追い出して人間を支配しようというのですよ。猫が、ですよ。にゃあ、とか、ぐるぐるぐる、とか言ってるあの猫が。いやー猫はかわいいですねー…って、そんな話じゃなくて、猫は、猫をかぶってて、人類支配を虎視眈々と狙っていたんですって。恐いですね。で、猫の陰謀を阻止せんと、人間の最良の友、犬たちが立ち上がる! ワン!

 …って、ふざけるのもいい加減にしてください、こんな映画誰が見に行きますか? 子供さんか動物好きのカップルですか? って感じなんですが、実のところ子供さんやバカカップル(失礼)に「反テロ」思想を注入せんとすプロパガンダ映画なんですね。

 ここでの猫とは、ネズミの協力も得ながら人間に対してバイオテロを仕掛けるテロリストであり、犬とは、FBI 、CIA 、軍隊など“権力の犬”一般を連想させる描き方になっております。90 年代以降、ハリウッドは、来るべき大規模軍事行動はテロリストとの戦いであると確信し、荒唐無稽・娯楽エンターテインメント分野で「反テロ」プロパガンダを粛々と行ってきたのですが、犬・猫の寓話で幼稚な方にもわかりやすく「反テロ、政府諜報機関の役割」を解説する映画を作るまでにいたっていたのでした。

「いやーん、猫ちゃん(またはワン君)かわゆいーん!」と大満足している場合ではございませんよ。「卑劣なテロにたち向かう犬さんありがとう!」との感謝の念をするすると注入され、何となーく FBI 、CIA 、軍隊に好感を持ってしまう、みたいな。

 私は、「むむむむー、阿呆過ぎ!」な設定に呆れつつも、最新 CG 技術も駆使して子供さん向け映画で思想動員をはからんとすハリウッドのソツの無さに、戦慄を抱いたものでした。

 しかしテロリスト特殊部隊猫が「ばんざーーい!」と叫ぶのは…日本も、一般的アメリカ人から見ればいわゆる「テロ国家」と同じ「よくわからない国」と見られていることを示してますね。日本政府はもうちょっと考えた方がいいんじゃないかな?

 ともかく、現代アメリカ政治思想の現況を知る上で欠かせない重要作品なのでオススメです。適当。

BABA Original: 2001-Nov-09;

レビュー目次