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レビュー

2010年07月31日(Sat)

「インセプション」 []

Text by Matsuyama

現実と夢の二元世界を描いた作品に今さら新鮮味などなく、夢の世界を構築するといっても、やはり夢という前提である以上そうとうズバ抜けて斬新な映像でなければシラケてしまう。しかしそれも予告で概ね見せられてしまった。観ていて少し良かったと思ったのは、日本人の大物実業家サイトー役の渡辺謙が非常にカッコイイ役だったということ。とくに、ラスト近くの、機内で全員が目覚めるシーンが好きだ。サイトーの夢の世界を反映した目覚め方には笑えた。
しかし後半の伸びきったパンツのゴムみたいにダラリンとしたシーンの連続は、こっちが夢を見そうになってしまった。上映時間が150分という必要性がどこにあるんだろうか? なんて観終わってから「1800円満額払って損した」などとグチグチと考えてはいたものの、映画は必ず楽しむことをモットーにしていたこと、そのために映画に星をつけるのを止めたことなど思い出し、オレは一晩じっくりと考えることにした。

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2010年07月27日(Tue)

「エアベンダー」 []

Text by Matsuyama

シャマラン作品は最新作でも賛否両論、というより今回は(も?)超低評価ということに、オレはまったく抵抗はない。確かにいつも評価は低いがシャマラン作品は何故か「カネ返せ!」的憎まれ映画ではない。どちらかといえば、愛される(オレだけに?)映画を作る監督だ、と勝手に思っている。

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2010年07月16日(Fri)

「アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち」 []

Text by Matsuyama

オレはサッカーのことはよく知らないが、先のワールドカップ南ア大会は2ゲームだけ観ることができた。ひとつは「日本VSパラグアイ」で、なかなか決着がつかなくて、延長の果てのPK戦は「いったい何に対してのペナルティなのか?」と思いつつ、選手たちの精神的リスクを思えば「これはジャンケンの方がいいのではないか?」と思ったのだった。サッカーのことはよく知らないので許してもらいたいのだが、さらに言うと日本選手団の帰国での大歓迎ムードがまた気持ち悪い。まぁサポーターはいいとしても専門家(解説者や評論家など)までもがいっしょになって「感動をありがとう!」などと言うのはいかがなものかと思う。日本選手団はまるで期待されていなかったのか?
もうひとつは「アルゼンチンVSドイツ」だ。“絵的”に「貧困VS富裕(イメージだけね)」だとしたらどうしても“個人的”にアルゼンチンを応援したくなる。が、どうも放映側の解説者らからもそのようなニュアンスが伝わってくる。なんとなく公平さが感じられなく、アルゼンチンの負けが込んでくると、ますますこれも気持ち悪いと思いつつ、あきらかに勝つ見込みのないアルゼンチン選手にばかりコメントを発するなか、ある単語に単純なオレの目頭は少しばかり熱くなった。4点取られて負けが確実となり終了も間近になってもボールに食らいつくテベス選手に対し解説者は「“魂”の走りです!(みたいな)」ことを言ったときだ。このときの「魂」という単語によって確かにタンゴのメロディがオレの頭の中を過(よぎ)ったような気がする。

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2010年06月23日(Wed)

「告白」 []

Text by Matsuyama

評論家の呉智英(ご・ちえい)さんは「(身内や大切な人を殺された犯罪者に対する)死刑制度を廃止して仇(あだ)討ちを復活させよ」と唱えているが、オレもこれには同感だ。ただし、呉智英さんのことは知らないが、今のところオレはその当事者(遺族)になったことはないから、安易なことは言えないかもしれない。なぜなら、大切な家族がどんな残忍な手口で殺されたとしても、遺族たちは一様に「極刑に…」と言うばかりだから。「どうか無罪にして、早く釈放してください」と願って「自分の手で復讐してやる」なんて考えるのは、やはり遺族の気持ちが分っていないのだろうか。犯人の死刑が確定すれば、ほんの少しでも心が癒えるのだろうか。確かに復讐を遂げたとしても、そこで喪失感が埋められるという確証もないのかもしれない。
そういった意味で、この作品の原作はよく出来ている。こんな手もあったか…と。しかし、これは究極の教育映画だ。

以下、未観の人は読むべからず。

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2010年06月01日(Tue)

「運命のボタン」 []

Text by Matsuyama

高校教師のノーマ(キャメロン・ディアス)とNASAの研究所で火星探査カメラを設計し自らも宇宙飛行士を目指す夫アーサー、その息子ウォルターの3人が暮らすルイス家に謎の小包が届く。開けると赤いボタンがあるだけの木の箱が入っていた。その箱の説明に現れたスチュワードという見知らぬ男は酷いヤケドでの左の頬が欠損していた。
<24時間以内にその箱のボタンを押せば100万ドルを手にできる。しかし、どこかで知らない誰かが死ぬ>
その箱を前に悩む夫婦のドラマが延々と描かれることもなく、ノーマはそのボタンを押してしまうのだった。

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2010年05月05日(Wed)

「第9地区」 []

Text by Matsuyama

他の惑星から来た難民をバラックに住まわせて、通名で呼んで、国連みたいな国際機関が管理したり殺したり…。ブラックすぎて人間で描けないことをエイリアンでやってしまうと、実に笑える作品に仕上がってしまった。しかし、ふと我に返って「あの難民が人間だったら」と思うと興醒めしてしまう。何時如何なる世界でも、差別というものを客観的に見れば、差別する側の方がマヌケに見えてしまうものだ。

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2010年04月15日(Thu)

「シャッター・アイランド」 []

Text by Matsuyama

本編前のガイド(この作品を観るコツ?)から導入のオーケストラで、いかにこの映画が謎に満ちているかを大袈裟に予言しながら物語は進んでゆく。こういう仕掛けは3D作品(この作品も一部はメガネ不要の3Dのよう…)にみられる映画のアトラクション傾向の多様化と言ってもいいだろう。しかし多くの観客には嬉しいのかもしれないが、オレにはちょっとしんどかったな。
オレはどちらかというと、映画の解釈を外へと広げていくタイプだから、ああいう内向きの観方を押付けられるとベクトルは逆に大きく外へと向かってしまって小さな脳ミソが破裂しそうになるからだ。

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