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Movie Review 1999・8月31日(TUE.)

オースティン・パワーズ
 デラックス

 川勝某氏がイチオシしていたようなので、どんなにおしゃれでヒップな映画だろうと思って見たら、予想に反して抜群におもしろかったのでビックリした『オースティン・パワーズ』の続編。なんてこと今さら書くこともないか。今回もなかなかイカした映画に仕上がっているのだが、パンフレットで川勝某氏とピチカート・ファイヴの野宮真貴嬢が対談しているのを読むと、面白く見てしまった自分がつまらない人間に思えてくるから不思議ですね。

 前作は、冷凍睡眠で 60 年代から 90 年代に逃亡したドクター・イーヴルをイギリス諜報部員オースティンが追跡。前作のモトネタをウッディ・アレン主演の『スリーパー』とする説もあるが、ボクとしてはシルヴェスター・スタローン、ウェズリー・スナイプス主演の快作『デモリション・マン』こそがモトネタである、と断固異を唱えたい! って気張って唱えるほどの話ぢゃありませんでした。失礼。日本のおしゃれでヒップな方々は大抵見ていないであろう『デモリション・マン』をネタにするという「誰がわかんねん!」とツッコミたくなるギャグのピンポイント攻撃ぶりに好感を持ってしまったわけであるが、今回も某トム・クルーズ主演のおしゃれでヒップな方々には認知度が低いと思われる映画をネタにしているところがあって、たまたまその映画を見ていた(しかも 2 回)自分はすこぶるゴキゲンさん。

 前作のギャグのヴァリエーションと、いくつかの新ネタを披露。前作を見ていないとおもしろさ激減なのでご注意。ま、前作を見ていなかったりモトネタを知らなくてもマイク・マイヤーズの芸を楽しむだけでも充分見応えがあると思う、のはボクだけ? ストーリーがヌルい、とかはこの際どうでも良い。ちなみにピーター・セラーズ好きマイヤーズは、今回 3 役に挑戦しております。うへっ。

 大体パターンが完成してきたようなのでぜひ 30 作くらいシリーズ化していただきたいものである。10 本も続ければ誰も見向きもしないくらいステキな映画になると思うので期待。

 映画の前に吉本興業をフィーチャーした短編ヴィデオが上映される。逃げ出したくなるくらいつまらないんですが、これは、事前にドラスティックなまでにつまらないものを見せておくと本編が自然とおもしろく思えてくるという効果をねらったものだと思うので、トイレなど行かずにジッとつまらなさに耐えるべし。

BABA Original: 1999-Aug-31;

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