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Movie Review 1999・8月27日(FRI.)

踊る大捜査線

 なぜかやたらとオパールでは評判の映画。テレビドラマとか大嫌いで、特にフジテレビなんか潰してしまえ、と常日頃から主張している私がおよそ観にいく映画ではないのだが、あまりみんなが褒めるのでとりあえず観ることにした。で、結果は? というと、「まあまあ」。

 話とかは結構ちゃんと作ってあるのだけれど、なんといっても役者がダメでしょう。あの、なんというのか「トレンディードラマ」風というのか「小劇団」風というのか、自意識が前面に押し出された切り口上で早口のセリフまわし。あれほど下品なものはないと思うがどうか。深津絵里がひどかった。そして主演の織田裕二。彼の場合はそこまでひどくなかったが、どうしてもドラマ的なくさみが抜けていない。病院でのラストシーン、まああれは演出も悪すぎるが、あんまりなクサイ演技。

 対してよかったのが、いかりや長介と小泉今日子。小泉今日子はこの間観たきうちかずひろの『共犯者』でもよかったし、もしかしてイイ役者なのかも。よし、これからは小泉今日子を支持しよう。

 演出もドラマ風でだめなかんじ。つまりやたらと分かりやすく、大袈裟で、自意識過剰。ほらほら面白いでしょ、っていうのがみえてしまえば、もうその演出はアウトだろう。それはせいぜい素人学生の撮り方で、それを金かけてそこそこ洗練させて撮っているぶん、たちが悪い。

 なんかやたらとけなしてしまったが、「まあまあ」面白いのは事実。楽しめる映画ではある。ただ、この程度の映画が記録的大ヒットというのに暗いものを感じる。例によってフジテレビ方式で、政治家のパー券集めみたいに前売り券をさばきまくったという事はあるだろうが、それにしてもねえ。

オガケン Original: 1999-Aug-27;

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