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2008年01月01日(Tue)

2007年映画ベスト10(オガケン) ベストテン

Text by オガケン

  1. デス・プルーフ
  2. 恋人たちの失われた革命
  3. ザ・シューター 極大射程
  4. ブラッド・ダイアモンド
  5. DOA
  • 次点 ドリームガールズ

 みなさんあけましておめでたうございまーす。

 やー、昨年の極私的映画ベスト10ですが…なぜかベスト5になつてゐます。…といふのも昨年は(劇場で)観た映画の数が激減しまして。とか言つて数へてみたら、18本で、あまり減つてゐないのですが、心理的には凄ーく、減つたのです。なぜなら、昨年は歌舞伎にハマりまくりました故。なんか、映画に対する情熱がとても減つた様な気がします。ま、最初から私はそんなに映画に対する情熱なんかないのですが…。

 そんな中でも、ここに選んだ5本は、歌舞伎に負けないくらゐ(ッて、変な較べ方ですが)の面白さ。といふか、素晴らしい傑作ばかりです!!!

 まづ、ダントツブッチギリの1位は、いはずもがなの『デス・プルーフ』。これは映画史に残るでせうな。私がゴダールに倣つて『映画史』を作るなら、必ず使ひます。これと『ロストハイウェイ』と『ダーティーハリー』と『セシル・B・ディメンティッド』と『BROTHER』と『FRIDAY』は使ひますね。あと『浮き雲』と『州崎パラダイス・赤信号』と『秋刀魚の味』と『野良猫ロック』と『愛のコリーダ』と『盲獣』と…以下略。

 私とトモコの結論。『デス・プルーフ』は“乙女と少女に関する映画”です。むろん、前半の女の子たちが乙女、後半の女の子たちが少女です。少女礼賛!

 2位はガレル。やッぱ、もうハリウッド映画には飽き飽きなんですよ。どれもこれも似た様なウェルメイドな作品ばかりで…。そんな中、この異質感は凄い。それだけで嬉しくなつてしまひます。そしてまた、この真に映画的な退屈さを堪能できる3時間。幸せだなー、幸せだなー、幸せだなー、と、幸福にさせてくれる映画です。

 3位。もうハリウッド映画は飽き飽きなんですよ…と言つた割にはハリウッド映画だらけの選出な訳ですが、要するにそれしか観てゐないのです。オパールの近くのシネコンではそんなのしかやつてゐないし。あとは見る前から下らないと確信できてしまふ(失礼!)日本映画ばつかり。なんかテレビ番組みたいぢやないですか、最近の(大部分の)日本映画ッて…。日本の映画環境は確実に悪くなつてゐますね。私も歌舞伎に走る訳だ。ッて、一種の開き直りですがー。

 ハリウッド映画の中にも勿論素晴らしいものはあります。『ザ・シューター』は素晴らしかつた。ハリウッド映画はもともと、アメリカが自国の価値観を全世界にプロパガンダするためにあるんですが(いや、マジマジ)、しかし、そんな中にも、それに反抗する人たちが常に居るのが頼もしいところ。逆に、アメリカの秘密・陰謀を暴いてしまふ“暴き系”の映画があるのです。『ザ・シューター』は出色の“暴き系”映画でした。必見です。

 4位も“暴き系”の映画。昨今はアフリカの事を描いた映画が増えた様な気がしますが、ホント、アフリカは世界の喰ひものにされてゐます。酷い。この映画も、そんな様を見事に暴いた映画。さらに、ユダヤ金融資本の悪も(密かに)告発してゐます。ぼかして描いてありますが、ここに出て来るダイヤモンド会社ッて、デビアスの事でせう? 「ダイヤモンドは永遠の輝き」だなんて、そのダイヤは血塗られてゐるんだよ! やはり、ダイヤモンドよりオパールでせう。お後がよろしい様で…(よくない?)

 5位は、まー、私、デヴォン青木のファンなもので。あんまり、他の人たちには勧められないC級映画ですが、私にとつては最高の一本。デヴォン青木が堪能できます。あと、エリック・ロバーツもね! …こんなのこそ、真に楽しめる映画なのかもしれません。映画は極々個人的なものですから。デートなんかで観に行くものではありませんよ、ホントに。

 てな訳で、2007年は過ぎて行つた訳ですが、さて、今年はどの様な年になるのでせうか。良い年になればいいですね。

追記
2007年の「絶対に観なければならないのに見逃した映画」ベスト3は、デビット・リンチとアルモドバルとツァイ・ミンリャンのそれぞれの新作です! 死ぬ程悔しい。あと、海老蔵の『女殺油地獄』もね!

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