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 Movie Review 2005年1月14日(Fri.)

SURVIVE STYLE 5+

 Nobody is Perfect.みんなちょっと変態。ババーン! CM界最強(?)コンビが放つ、日本映画じゃないニホンエイガ!

 …とは、よくわかりませんが、企画・原案・脚本の多田琢と監督の関口現は、

  • 小便小僧の「サントリーDAKARA」
  • らららむじんくんの「アコム」
  • キムタクと岸辺一徳の「富士通FMV」
  • ヒューマンビートボックスがカッコいい「富士ゼロックス」

 …など、あまりテレヴィを見ない私でも、記憶に残るCM多数を手がけてこられた方だそうで、いかにもそれ風の作品でございます。ドラマ仕立てCMをズラッと並べてみました、みたいな? しかし映画みたいなドラマ仕立てCMでございますから、CM・MTV風演出が苦手な私でも、なかなか面白く見ることができました。

 なんと申しますか、個々のシーンがパッと目を引き、得も言われぬおかしみに満ち、さすが売れっ子CM監督・プランナーである、うむ。と一人ごちたのでした。

 また、配役がお見事です。どんな役を演じても説得力を持たせてしまう浅野忠信と岸辺一徳、加えて小泉今日子、阿部寛、神木竜之介くん、荒川良々(『ピンポン』とか『ロボコン』とか)、特別出演の三浦友和・千葉真一、その他よく知らない人たち、まさに旬のキャスティング、さすが売れっ子CM監督・プランナーである、うむ。とも一人ごちました。

 さらにさらに! のけぞったのは『ロック、ストック & ツー・スモーキング・バレルズ』の殺し屋ヴィニー・ジョーンズまでが出ている始末! これで面白くないわけがない! で実際、荒川良々とヴィニー・ジョーンズの殺し屋コンビは、なかなか素晴らしいです。

 が、約5つの話が、少しずつ関わりを持ちながら、代わりべんたん少しずつ語られるスタイルはいかがなものか? これが「生き残りのスタイル+」なのでしょうか? 個々のシーンに「うーむ、面白い!」と身を乗り出しても、サクッと次の話に移ってしまって、あまり盛り上がりなしで淡々と終了。一編20分程度の短編5つ、普通のオムニバスにした方が面白くなったのでは…?

 いちばん笑えるのが、劇中挿入されるCM(『鮫肌男と桃尻女』の石井克人が監督したそうです)……というのは、いかがなものか? とも、思いますけど、テレヴィCM同様、ボーッとながめて退屈しないのでオススメです。

☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA
Original: 2005-Jan-11;