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 Movie Review 2002・11月12日(TUE.)

スズメバチ

公式サイト: http://www.suzume8.jp/

 7 月 14 日パリ祭の夜。窃盗団が郊外の倉庫に侵入。犯行は見ン事成功するかに見えたのですが、そこにマフィアに追われた装甲車が飛び込んできてさあ大変。その装甲車は国際売春組織の大ボスを護送中に襲撃され、逃げ込んで来たのである。周りを武装グループに取り囲まれ絶体絶命。倉庫窃盗団と、特殊警察チーム、さらに倉庫警備員の共闘が成立、ドンドンパチパチが今始まる! ババーン!

 と、シンプルなストーリーで、銃撃戦が延々と続き、銃火器マニア大喜びアクション映画です。圧倒的な火力の特殊部隊に囲まれて、籠城戦をいかに闘うか? いかに倉庫から脱出するか? など、なかなかに頭がひねられており、舞台を限定したお安い作りですが、なかなか楽しく見られます。

 冒頭、窃盗団が口笛で『荒野の七人』のテーマを奏でる。『荒野の七人』みたく、キャラを一生懸命立てようとしているのも好感が持てます。誰かが死んじゃってもあまりグッと来ないので、成功しているとは言い難いですが。とはいえ前半、極力説明的な描写を排し、倉庫籠城に至る過程を淡々と描いていくあたりはなかなかカッコいいです。

『TAXi』のサミー・ナセリ、『クリムゾン・リバー』のナディア・ファレスなど、地味ですけれどよい感じの役者さんが多数出演。監督はフローラン=エミリオ・シリというよく知らない人。近頃のアメリカのアクション映画は、CG をバンバン使い、香港アクション監督を雇って派手な動き重視、という傾向にありますが、このフレンチ・アクションは、CG に頼っておらず、「どう、アクションを組み立てていくか」を追及しており(というか、それしかない)好感が持てます。アクション映画好きにオススメ。

☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-Nov-12;

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