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Movie Review 3月15日(THU.)

キャスト・アウェイ

 またまた気色の悪いドリームワークス作品。『バガー・ヴァンスの伝説』は全米ゴルフ協会タイアップか? と思わせたが今回はアメリカ発宅急便「フェデックス」のモロ PR 映画。

 トム・ハンクスはフェデックスのシステム・エンジニアにてロシアでスタッフの育成に勤めたりと「時間」の大切さを説く毎日。ところがフェデックス航空便に便乗中、飛行機事故にてただ一人無人島に無傷で漂着。彼は「アンブレイカブル」だったのだ! ウソ。

 無人島には無限の時間が存在し、腹の出た大企業の重役が無人島でサヴァイヴしていく模様が克明に描かれる。一緒に流れ着いたフェデックスの小包や死体を利用してなんのかんの生活、4 年後に救出されて故郷に帰ってみれば嫁さんのヘレン・ハントは既に再婚。しょうがないので配達先の女性に色目を使うのであった…。

 フェデックスは、飛行機事故などやむを得ない場合でも、お客様のお荷物を一生懸命届けます万一破損しても代わりの新品を届けますフェデックス最高! というお話(違うか?)

 監督は、徹底的に凝りまくるを特質とするロバート・ゼメキスで、今回は無人島でのサヴァイヴァル法を克明に描いて圧倒的。ほとんど音楽なしで異様な迫力を出している。なんでも 4 年間の空白感を出すために撮影を一年間中断、その間トム・ハンクスはぽっちゃり出たお腹をシェイプアップ、見事に無人島での過酷な日々を一個の肉体にて表現しましたとさ。

 飛行機事故→無人島→脱出の描写が圧倒的だが、その他嫁さんヘレン・ハントとどうこう、のあたりが退屈を催す。この辺はロバート・ゼメキスが大人になった証拠である。知らん。

 しかし、世の中にはわざわざ好き好んで無人島に出かける人(椎名誠氏とか?)もおられるというのに、死に物狂いで脱出するとはこれ如何に。もっとノンビリしてればいいのに。時間に追われる生活にわざわざ戻りたがるワーカホリックの悲しき習性を存分に描いた習作である(違うか?)

「火の正しい起こし方」「無人島に流れ着いたときのバレーボールの使い方」など、いざというときに役立つ知識満載にてオススメ。

BABA Original: 2001-Mar-15;

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